フジテレビ検証番組 佐々木恭子アナ、初動対応の「思い至らなさ」を後悔 第三者委も不適切と指摘

フジテレビは6日、検証番組「検証 フジテレビ問題 反省と再生・改革」を放送しました。この中で、元タレントの中居正広氏(52)を巡る一連の問題における被害女性Aさんの対応を担当したアナウンス室部長、佐々木恭子アナウンサー(52)がインタビューに応じ、初動対応について後悔の念を語りました。

被害報告と初期対応

被害女性Aさんから最初の被害報告を受けた当時アナウンス室長だった上司は、当時のAさんの様子が「明らかに違って」おり、異変に気づき声をかけたところ、Aさんは泣き始めたと回顧。ただごとではないと感じたといいます。その翌日、部長の佐々木アナがAさんと面会し、Aさんの「誰にも知られたくない」という強い意向を確認。情報共有の範囲を社内の健康相談室の医師2名に限定しました。佐々木アナは初動対応を振り返り、「この問題が本当に初動から専門家が関わってないと絶対に自分たちでできることじゃなかった」と述べ、当時の「思いの至らなさ」があったと悔やんでいます。

"検証 フジテレビ問題」に出演した佐々木恭子アナウンサー"検証 フジテレビ問題」に出演した佐々木恭子アナウンサー

一人での窓口対応と第三者委の指摘

その後、Aさんが体調を崩し入院したため、本人への負担を軽減する目的で連絡窓口を一本化。管理職で女性である佐々木アナがその役目を一人で担うことになりました。しかし、3月31日に公表された第三者委員会の報告書は、佐々木アナ一人に窓口対応を任せたことについて、「課せられた役割は1管理職の職責を超えるものであり、会社の対応は不適切であった」と厳しく指摘しています。上司だったアナウンス室長は、部下である佐々木アナへのサポート不足などを理由に、譴責処分となりました。佐々木アナ自身は、医師や上司の指示に従い対応していたため、処分対象とはなっていません。それでも、「私が『1人で窓口を務めるのはもう無理です』ってことを言っていれば、違ったサポートが組まれてたのかなってことを振り返ると思います」と、一人で抱え込んだことへの後悔を口にしました。

番組内容と背景

番組は、報道番組「Live News イット!」のキャスターである宮司愛海アナウンサー(33)と木村拓也アナウンサー(34)が進行を務め、同社の清水賢治社長(64)も出演しました。番組は、第三者委員会の調査報告書を受け、同局報道局が中心となって検証・取材を進めたものです。会社がどこで判断を誤ったのか、その一因となった組織風土がどのようなものだったのかをさまざまな証言から検証し、改革への取り組み状況を伝える内容でした。長年経営中枢にいた日枝久氏の出演については、関係者によると「取材を申し込んだものの、応じることはなかったと聞いている」とのことです。

まとめ

この検証番組は、フジテレビが一連の問題への反省を踏まえ、組織としてどう再生・改革を進めていくかを示す試みです。佐々木アナの証言からは、個人の職責を超えた対応の難しさや、初期段階での専門性・組織的サポートの重要性が改めて浮き彫りとなりました。第三者委員会の指摘も合わせ、当時の対応が適切でなかった点が明確にされました。今後のフジテレビの改革の行方が注目されます。

[Source link] (https://news.yahoo.co.jp/articles/2d6548b372c031fd5828c552d3d3fb6ab143da32)