「日本とブラジルの人々が、さらに交流を進め、これからも大切な友人、アミーゴとして、寄り添い合う未来を思い描いております」
疲れをお見せにならなかった佳子さま
日本とブラジルとの外交関係樹立130周年の節目に、6月4日からブラジルを公式訪問していた秋篠宮ご夫妻の次女の佳子さまは、17日午後、帰国した。佳子さまは、最大の都市サンパウロや首都ブラジリア、リオデジャネイロなど8都市をめぐり、日系人の方々やブラジルの人たちと、とびっきりの笑顔と思いやりの心で交流し、行く先々で大歓迎された。純白のパンツスーツ姿で成田空港に到着した佳子さまは、疲れも見せず、出迎えた宮内庁幹部らと笑顔で挨拶を交わしていた。
現地時間の11日、佳子さまは、ブラジリアで連邦議会主催の外交関係樹立130周年の記念式典に出席した。続いて、外務省で行われた記念の昼食会で冒頭のように挨拶した。
和服姿の佳子さまは、自宅のある赤坂御用地でブラジルの国花、イペーが育ち、毎年、花を咲かせていることを紹介しながら、
「日本とブラジルの友好関係も、さまざまな分野で花を咲かせており、新しいつぼみもふくらみつつあるように思います。関係する方々のご努力が実り、たくさんのつぼみが美しく花咲くことを願っております」
と、述べた。
「顧みれば、1982年、私の最初の海外公式訪問国はブラジルでした。当時のフィゲイレード大統領をはじめ、ブラジルの皆さんから温かい歓迎を受けたことをよく覚えております。それとともに、貴国の国土の広さ、多様性、そして人々の明るさが強く印象に残っています。2008年、日本人ブラジル移住100周年にあたり、私は再び貴国を訪問いたしました。
(中略)ブラジルを訪問した際には、初期の日本人移住者の皆さんの手作りの道具類や資料を目にし、移住された皆さんが、さまざまなご苦労を乗り越えながら努力を重ねられたことを感じました。
祖国日本を遠く離れ、ブラジルに移住された方々とその子孫である日系人の方々は、ブラジル社会の発展にも大切な一員として貢献してこられました。その背景には、日本人移住者を温かく迎え入れてきたブラジル政府、そしてブラジル国民の皆さんのご厚意があったことを忘れることはできません」