横浜流星さんが主演を務めるNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』。毎週日曜夜8時から放送されている本作の、7月7日に放送された第26回「三人の女」の終盤で流れた次回、第27回「願わくば花の下にて春死なん」の予告が、視聴者の間で大きな話題となっています。緊迫した展開が予想される次週予告の内容を詳しく見ていきましょう。
第26回「三人の女」振り返り
第26回では、冷夏による米の不作が深刻化し、米の価格が昨年の倍にまで高騰する事態が描かれました。戯作者たちが集まる耕書堂でも米の減りが早く、蔦重も苦労していました。そんな中、蔦重の実母であるつよ(高岡早紀さん)が店に転がり込み、髪結いの仕事で居座ろうとします。
一方、江戸城では、田沼意次(渡辺謙さん)が高騰する米の価格に対する対策を講じるものの効果は見られず、事態は改善しませんでした。幕府の対応に業を煮やした紀州徳川家の徳川治貞(高橋英樹さん)が幕府に忠告するまでに発展するなど、政情不安が高まる様子が描かれました。
波紋を呼ぶ第27回「願わくば花の下にて春死なん」予告の詳細
本編の直後に流れた次週予告は、衝撃的な場面の連続でした。
江戸城の廊下で、田沼意知が佐野政言を呼び止める場面から予告は始まります。続いて、ナダルさん演じる表坊主に、御三卿・一橋徳川家の当主である一橋治済が冷たい表情で何かを伝えます。
佐野政言にまつわる不穏な動きも示唆されました。「佐野の桜は…」という声と共に、なぜか庭の桜に向けて刀を振り下ろす老いた政言の父、政豊の姿。そして「佐野殿の桜ではございませぬか?」という声を背景に、満開の桜を見上げる政言。
場面は変わり、「田沼が…」という声と共に、田沼意次と意知の親子が楽しげにやり取りする様子が流れ、対比が印象的でした。
大河ドラマ「べらぼう」第27回予告:一橋治済の冷たい表情
予告はさらに、佐野政言を巡る人間関係へと深く切り込んでいきます。「田沼さまの不正の場を見てしまったなど…」と政言に伝える謎の武士が現れ、政言はガックリと頭を垂れます。蔦重もまた、「『悪の権化』みてえに言われてまさ」と政言に忠告する様子が映し出されました。
遊女の誰袖(だれそで)の描写も次週の鍵を握りそうです。蔦重の頬をにこやかに抓る誰袖の姿に続き、<嫉妬><怒り><絶望>という文字が順に流れ、彼女の複雑な心情を示唆します。
田沼意知の「今年の春はそなたと二人」という声が流れる背景では、涙を流す誰袖の姿。さらに、遊女の着物ではなく、武家の着物をまとった誰袖が、蔦重と共に満開の桜を見上げる場面も。
大河ドラマ「べらぼう」第27回予告:楽しげに談笑する田沼意次と意知親子
最後に、誰袖の「花の下にて死なんとか」という声と共に、蔦重へ満面の笑みを見せた誰袖が振り返る姿が映し出されました。そして、その下からなぜか<恐ろしきは人の心>という文字が浮かび上がり、予感を残す形で予告は幕を閉じました。
予想される今後の展開
今回の予告からは、佐野政言の運命、田沼家の政治状況、そして誰袖というキャラクターの秘められた背景や感情が大きく物語を動かすであろうことが強く示唆されています。特に、佐野政言が「田沼の不正」を知ってしまったという描写は、後の歴史的な出来事(佐野政言による田沼意知刃傷事件)を予感させるだけに、今後の展開から目が離せません。誰袖が武家の着物をまとい、蔦重と桜を見る場面や、彼女の「花の下にて死なんとか」という言葉、そして最後に現れる<恐ろしきは人の心>というテロップは、彼女が単なる遊女ではない、より深いドラマに関わってくることを匂わせています。
第27回「願わくば花の下にて春死なん」は、これまで以上に人間ドラマと政局が複雑に絡み合い、息詰まる展開となることが期待されます。
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