「要注意人物」だった容疑者の「素顔」と事件の謎 – 山下市郎容疑者、袋井市ガールズバー事件の背景

静岡県袋井市で発生したガールズバー店員殺害事件で逮捕された山下市郎容疑者(41)。馴染みの店で若い女性店員二名をナイフで刺したとされるこの事件は、多くの人々に衝撃を与えています。彼の犯行に至る背景や、近隣住民から「要注意人物」として見られていた彼の「素顔」に迫ります。

「要注意人物」と呼ばれた日々

容疑者が住んでいたアパートでは、彼を「要注意人物」と見なす声が多く聞かれました。ある住人は、「不動産屋から『このアパートには山下という問題のある人がいる。音には気をつけてください。彼の横の部屋には住まないほうがいいです』と忠告されるくらいでした」と語ります。彼の存在は、以前から近隣で認識されていたようです。

事件の詳細と不明な動機

一方、事件そのものについては、大手紙記者が詳細を述べます。「容疑者はあらかじめ凶器の『ククリナイフ』を用意し、計画的に二人を狙った可能性が高い。一部ではストーカー説も囁かれたが、県警に関連相談はなかったようです。」容疑者は「ナイフで刺したことに間違いはありません」と認めているものの、犯行の詳しい経緯や動機は依然として明らかになっていません。被害者の竹内朋香さん、伊藤凛さんとは、店員と客としての面識がありました。特に伊藤さんとは、店外でも食事をするなど親密な関係だった一方、店長の竹内さんとの関係性は不明です。竹内さんの夫は、「俺も容疑者とは飲んだことがあるよ。でも常連の客に自分の家族が殺されるなんて、思うかよ。原因についてはなにもわからないし、こっちが知りたいくらいだよ。妻は完全に八つ当たり。とばっちりを受けたんだ」と、理解に苦しむ様子で証言しています。

容疑者のアパート生活と空白の二週間

容疑者が生活していたのは、ガールズバーの最寄りであるJR浜松駅から在来線で20分ほどの駅周辺にある賃貸アパートでした。物件紹介サイトなどによれば、このアパートは築19年の木造で、家賃は2万5000円ほど。彼の部屋のドアには、「お世話になります。6月20日10時に退去立会にうかがいましたが不在でした。〇〇まで御連絡下さい」と書かれた貼り紙が残されていました。

山下市郎容疑者が「要注意人物」と呼ばれていた袋井市内のアパート外観山下市郎容疑者が「要注意人物」と呼ばれていた袋井市内のアパート外観

このアパートの住人は、容疑者の日常について語ります。「とにかく部屋の前で昼夜関係なく一日中タバコを吸っていました。夏は短パンにTシャツで見た目は『オラオラB系』だよね。ただ見た目のわりには挨拶はちゃんとしてくるし、さすがに人殺しをするようには見えなかったけどね。」貼り紙にあるように、6月20日が退去予定日だったようですが、住人の証言によれば、「ここ最近はずっと部屋にいない様子だし、前に仕事で使っていた車も駐車場に置きっぱなし。二週間以上もなにをしていたんだか……。管理会社も困っているみたい」とのこと。見た目の印象とは異なる、意外な一面もあったようです。最近は姿を見せていなかったものの、その「オラオラB系」の風貌は近所の人々の記憶に残っています。近隣のコンビニ店員は、彼の印象を覚えていました。

アパートの退去予定日から事件発生までのおよそ二週間。この間、容疑者がどこでどのように過ごしていたのかは、依然として謎に包まれています。

近隣からは「要注意人物」と見られつつも、日常では意外な一面も垣間見せていたとされる山下容疑者。その「素顔」と、ガールズバーでの犯行を結びつける決定的な動機は、現時点では明らかになっていません。警察は、供述と集められた情報を基に、事件の全容解明を進めています。

出典: https://news.yahoo.co.jp/articles/e85266dca4c8e7fac8325d21cfd156b77f9a6c09