古舘伊知郎アナ、鶴保参院予算委員長の能登地震に関する失言に「許せない」と激怒

フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏(70)が9日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO! Smile!」に出演し、自民党の鶴保庸介参院議員による能登地震に関する失言に強い怒りを表明しました。「許せない」と語気を強めた古舘氏の発言は、政治家の言葉の軽重とその責任のあり方に改めて焦点を当てるものとなりました。

鶴保氏の応援演説での問題発言

問題の発言は、鶴保氏が8日に和歌山市で行われた参院選に向けた自民党候補の応援演説中に出ました。鶴保氏は、一つの地域だけでなく二つの地域で生活する「二地域居住」の重要性を訴える中で、昨年元日に発生した能登半島地震に言及しました。被災地以外でも住民票を取得すれば同一の行政サービスを受けられるといった二地域居住のメリットを説明する文脈で、鶴保氏は「運のいいことに、能登で地震があったでしょう」と発言しました。

会見での陳謝と釈明、そして「責任」発言

鶴保氏は自身の発言が問題視されたことを受け、9日に会見を開きました。会見で鶴保氏は「被災地への配慮が足りなかった」として発言を陳謝し、撤回しました。「言葉足らずであった」とも釈明しましたが、これがさらなる批判を呼びました。また、記者から責任について問われた際には、「私が責任を取るということで皆さんの気持ちが収まるのであれば、どういう形であってもやぶさかではありません」と述べ、この表現も物議を醸しました。

古舘氏の強い批判と「許せない」理由

この鶴保氏の一連の対応に対し、古舘氏は「ゴゴスマ」で強い不快感と怒りをあらわにしました。まず、鶴保氏の「言葉足らずだった」という釈明について、「『言葉足らずだった』ってことはおかしいです。言葉が足りないんじゃないんですよ」と一刀両断。鶴保氏が二地域居住の政策を推し進める「合理性」だけを見て、「そのタイミングで地震があったからきっかけになった」と、能登地震を政策推進の単なる「きっかけ」と捉えている姿勢を批判しました。

古舘氏はさらに、「本音が出ようが出まいが、言っちゃったらすぐに言い直すこともできるじゃないですか、人間。とんでもないこと言っちゃったなって分かるわけですから。それが『運のいいことに』って言っちゃうのはおかしい」と、発言自体の不適切さに加え、その場で訂正しなかった点を指摘しました。

中でも古舘氏が最も怒りをにじませたのが、責任に関する鶴保氏の「やぶさかではありません」という言い回しです。「こういう政治家特有の言い回しが許せないですね」とし、「『皆さんの気持ちが収まるんだったら私はやぶさかじゃない。謝ってもいいよ』って。超上からですよ。これはおかしいですよ。相手がいることじゃないですか」と、その表現が上から目線であり、被災者や国民感情に寄り添っていないと強く非難しました。

鶴保氏発言に言及する古舘伊知郎アナウンサー鶴保氏発言に言及する古舘伊知郎アナウンサー

まとめ

自民党の鶴保庸介参院議員による能登地震を巡る「運のいいことに」発言は、被災地への配慮を著しく欠くものとして大きな批判を浴びています。これに対する鶴保氏の会見での「言葉足らず」との釈明や、責任問題に関する「やぶさかではない」という表現は、フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏をはじめとする各方面から強い反発を招いています。政治家の発する言葉が持つ影響力と、その言葉に対する責任の重さが改めて問われる事態となっています。

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