「政界の暴れん坊」、元衆議院議員の浜田幸一氏。その長男、浜田靖一元防衛大臣が「文藝春秋」最新号のインタビューで、父・幸一氏との親子の確執を明かした。「自分の人生を生きた人」という父との関係に迫る。
「政界の暴れん坊」と呼ばれた元衆議院議員、浜田幸一氏
父・幸一氏の素顔
靖一氏は、父を「家庭を顧みず、勝手に自分の人生を生きた人」と振り返る。盆と正月しか家に帰らず、人の結婚式の仲人は引き受けるものの途中で帰るなど、奔放な振る舞いがあった。
一方、選挙期間中は躊躇なく田んぼに入って有権者と握手するなど、有権者へのアピールも欠かさなかった。靖一氏は、幸一氏がこうした行動を「楽しんでいるというより、効果を見ている面があった」、いわば「演出」だったと語る。
1992年、衆議院本会議でヤジを飛ばす浜田幸一氏(ハマコー)
選挙出馬を巡る対立
そんな父との間で、思いがけない対立が生じたことがある。1992年、幸一氏が体調不良で不出馬を示唆。後継者として靖一氏が選挙準備を進める中、幸一氏が回復し「俺もやる」と出馬の意向を表明したのだ。
このままでは親子が同じ選挙区で対決しかねない異例の事態に発展。靖一氏は父のもとへ行き出馬の意思を伝えたが、幸一氏も引かない姿勢を見せたという。
文藝春秋インタビューで明かされる詳細
この対立がどのように収拾されたのか、また、幸一氏が晩年に靖一氏の選挙応援で見せた涙、さらに、幸一氏が主張した「東京湾を埋め立てろ」という提言の真意など、インタビュー「東京湾を埋め立てろ」では父子の葛藤と交流が赤裸々に語られている。
希代の政治家と呼ばれた浜田幸一氏と、息子・靖一氏の複雑な関係。その知られざる内幕は、「文藝春秋」8月号で深く掘り下げられている。
参照元
- 文藝春秋 2025年8月号