自民党の社会保障制度調査会は5日の会合で、年金制度改革の提言を正式にまとめた。パートなど非正規で働く人の加入を進めるため、厚生年金の適用対象を拡大するのが柱。保険料は労使折半のため負担増となる中小企業に配慮し、加入義務のある企業規模の要件を現在の501人以上から令和4年10月に101人以上、6年10月に51人以上と2段階で引き下げるべきだとした。
党の「人生100年時代戦略本部」(本部長・岸田文雄政調会長)が今後、提言に基づいて議論。政府は年金制度改革の関連法案を来年の通常国会に提出する。
提言は「雇用される企業の規模で厚生年金が適用されるかどうか異なるのは公平ではない」と強調し、国民年金だけの人が将来、低年金に陥るのを防ぐ重要性を訴えた。