アフガン、治安悪化歯止めなく 中村医師銃撃、IS関与の疑い

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4日、建物から運び出されるアフガニスタンで襲撃を受けた中村哲医師の棺(ロイター)

4日、建物から運び出されるアフガニスタンで襲撃を受けた中村哲医師の棺(ロイター)
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 日本人医師、中村哲さん(73)が殺害されたアフガニスタンは、イスラム原理主義勢力タリバンと、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)がテロ攻撃を継続し、治安悪化に歯止めがかからない。支援活動を行う団体が標的となる事件も続発。米国とタリバンの和平交渉再開が明らかになったものの、近々の治安改善は見通せない状況だ。(シンガポール 森浩)

■タリバンは「復興NGO標的でない」

 中村さんを襲った武装勢力の詳細は分かっていないが、タリバンは今回の事件を受けて、「復興分野で活動するNGO(非政府組織)は標的ではない」と主張する声明を発表しており、ISの関与が疑われている。

 中村さんが襲撃された東部ナンガルハル州では近年、ISが台頭。米軍と政府軍が掃討作戦を展開しており、アフガンのマスード・アンダラビ内相は11月、同州において「ISの最後の拠点を破壊しようとしている」と進展を強調していた。11月だけでISからの投降者は1000人を超えたとも報道されたが、勢力根絶には至っていない。

■民間人死者、3カ月で1100人超

 2001年の米中枢同時テロを受けた米英軍による空爆開始以降、内戦状態が続き治安が悪化するアフガンだが、近年は国際機関や海外の支援団体が標的となる攻撃が目立つ。5月には首都カブールで米国のNGOメンバーが襲撃され、少なくとも5人が死亡。11月にもカブールで国連職員が殺害された。

 国連のまとめによると、1~7月までにアフガンで支援活動に従事していた77人が殺害されたり負傷したりしており、昨年を上回るペースだという。また、7~9月にアフガンで戦闘やテロに巻き込まれた民間人の死者は1174人、負傷者は3139人で、3カ月間の死傷者としては、統計開始以来最悪となった。

 米国とタリバンの和平が成立したとしても、ISなどの勢力は国内に残存する。「もしトランプ米大統領が望むように米軍が撤収となれば、治安はさらに悪化する」(アフガン外務省関係者)と懸念する声は強い。

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