2025年10月28日、天皇皇后両陛下が主催される恒例の「秋の園遊会」が赤坂御苑にて盛大に開催されました。この重要な行事には、トランプ大統領との首脳会談を終えたばかりの高市早苗総理をはじめ、国内外で活躍する各界の功労者や著名人、約1500名が招待されました。中でも、皇后雅子さまの洗練された装いは、その優雅さと細部にわたる配慮で、多くの注目を集めました。
皇室の女性皇族方は、春と秋に催される園遊会において、和装と洋装を交互にお召しになる伝統があります。今回は洋装のスタイルでご出席された雅子さまは、深みのあるペールブルーのセットアップ姿で登場。その上品な色合いと計算し尽くされたデザインは、秋の趣に美しく調和し、招待客への温かいお心遣いが感じられるものでした。
皇后雅子さまが2025年秋の園遊会にご出席された際のペールブルーのセットアップ洋装姿。
スタイルアップを叶える緻密なデザイン
雅子さまがお召しになったペールブルーのジャケットは、そのデザインに細やかな工夫が凝らされており、着用者のスタイルを一層引き立てる効果がありました。特徴的だったのは、ボタンが中央ではなく、わずかに横にずれた位置に配されていた点です。これにより、視覚的にウエストラインが引き締まって見えるエレガントなシルエットが実現されています。
さらに、ジャケットの前裾は斜めにカッティングされており、全体の印象にシャープさとモダンな感覚を加えています。胸元に施された「プリンセスライン」と呼ばれる切り替え線は、上半身をすっきりと見せる効果があり、雅子さまの品格ある立ち姿を一層際立たせていました。また、セットアップと調和するブルーのボタンや、襟元、帽子にあしらわれた繊細な装飾は、全体のアクセントとなり、華やかながらも落ち着いた雰囲気を演出しています。
秋の情景に溶け込む「くすみカラー」と繊細な草花模様
雅子さまが今回選ばれたペールブルーは、一般的に寒色に分類されますが、その色味には深い配慮が込められていました。セットアップと帽子には、うっすらと草花模様が描かれており、これが生地に立体感と奥行きを与えています。ジャカード織りのような厚手の生地に見えるこの模様は、見た目にも重厚感を醸し出し、「秋冬用」の装いとして季節感を演出する重要な要素となっていました。
さらに、グレーがかった「くすみ系」のブルーは、落ち着いた印象を添え、深まる秋の季節に自然と溶け込む色彩です。園遊会では、競馬界のレジェンドである武豊騎手に対し、「数々の記録を打ち立ててこられましたが、特に印象に残っているレースは?」と尋ねられるなど、気さくな交流を深められました。雅子さまは、秋の定番色にとらわれず、あえてクールな色味を選ばれながらも、”温かみ”のある素材感と「くすみカラー」で、招待客への細やかな心遣いを表現されたのです。このコーディネートは、雅子さまの奥深いファッションセンスと、周囲への配慮が融合した、まさに模範的な装いと言えるでしょう。
結論
皇后雅子さまの「秋の園遊会」でのペールブルーのセットアップは、ただ美しいだけでなく、緻密なデザイン、季節感あふれる色彩、そして招待客への温かい心配りが凝縮されたものでした。ウエストを絞るボタンの位置、シャープな前裾、上半身をすっきり見せるプリンセスラインといった視覚効果を生むデザインに加え、寒色でありながら秋の情景に溶け込む「くすみカラー」と繊細な草花模様は、雅子さまの卓越したファッション感覚と、相手を思いやるお心が反映された選択です。この装いは、雅子さまが常に国民と皇室の伝統を重んじつつ、現代的なエレガンスを追求される姿を象徴しています。





