参院選(20日投開票)に候補者を擁立する地域政党「再生の道」の石丸伸二代表(42)は18日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、選挙戦最終日の演説場所を赤羽駅に変更すると正式に発表しました。この発表に際し、人気のあるインターネット論客で「2ちゃんねる」開設者の「ひろゆき」こと西村博之氏(48)に対し、演説への合流を公に呼びかけ、注目を集めています。この変更は、別の政治団体との最終演説場所の重複を避けるためのもので、ひろゆき氏の提案が影響を与えた形です。
2024年4月撮影のひろゆき氏。参院選の最終演説地変更を巡り、石丸伸二氏とのやり取りで注目を集める。
東京駅での演説場所競合とその経緯
今回の場所変更に至った背景には、政治団体「チームみらい」(安野貴博代表=34)との演説場所の重複がありました。石丸氏は17日、Xを通じて安野氏に対し、参院選最終日の7月19日(土)に東京駅での最後の演説場所が重なっていることを指摘。これまで都知事選や都議選でも最終回に東京駅を使用してきた「再生の道」にとって、東京駅は「非常に思い入れのある場所」であるとして、時間帯の調整を依頼しました。
これに対し、安野氏もXで返答。「チームみらい」は同日19時から20時に東京駅丸の内側でのマイク納めを予定していると説明し、「再生の道」が18時から東京駅での演説を告知していたことから、石丸氏側が18時から19時、安野氏側が19時から20時で調整できないかという具体的な提案を行いました。
ひろゆき氏の介入と赤羽駅への提案
この両者のX上でのやり取りに対し、ひろゆき氏が介入する形で自身の意見を投稿。「チーム未来・安野さんと再生の道・石丸さんの東京駅前の最終演説場所の取り合い。じゃんけんで負けた方が赤羽駅で演説でどう?」と、自身の出身地である赤羽駅を最終演説地として提案しました。ひろゆき氏らしいユーモアを交えた提案に対し、石丸氏も「もはや赤羽に向う流れができたような気もしています…」と、柔軟な姿勢を見せました。
石丸氏の最終決断と赤羽でのPR
ひろゆき氏の提案を受け、石丸氏は17日夜に「再生の道は都内ばかりなので、比例の候補者が18時に始めて、東京選挙区の吉田あやと私が合流する流れを考えていました。ただ、どうにもお邪魔をしてしまうので、再生の道のラストは他にします。安野さん、すみませんでした…」と返信。そして、ひろゆき氏の提案に言及し、「ひろゆきさんのお勧めがあった赤羽駅にしようかと思います」と、赤羽への変更を示唆しました。
18日昼には、石丸氏が正式に「再生の道の最終回は7月19日(土)18時から19時15分に赤羽駅東口で開催することにしました」と発表。さらに「ひろゆきさんは特別ゲスト枠で対応するので、お好きな時にお越し下さい!!」と、ひろゆき氏へ公の場で参加を呼びかけました。
ひろゆき氏の返答とネットの反響
石丸氏からの公開招致に対し、ひろゆき氏はその投稿を引用する形で「行けたら行きます!」と簡潔に返答しました。このひろゆき氏の返答は、ネット上で大きな反響を呼びました。SNS上には「行けたら行く。飲み会じゃないんですよ!」「絶対来ないやつじゃん!」「来ないっていう流れから来ちゃった逆張りに期待してます!」といった様々なコメントが書き込まれ、ひろゆき氏の動向に対する関心の高さが伺えました。
現代の政治キャンペーンとSNSの役割
今回の選挙戦最終日における演説場所の調整、そして人気インフルエンサーであるひろゆき氏の介入とそれに対する政治家の対応は、現代の政治キャンペーンにおけるSNSの影響力の大きさを改めて示す事例となりました。公開での対話と、それを巡るネットユーザーの反応は、選挙活動がよりオープンでインタラクティブなものへと変化していることを象徴しています。石丸氏とひろゆき氏の今後の動向、そして赤羽駅での最終演説に注目が集まります。
参考文献
- ひろゆき氏「じゃんけんで負けた方が赤羽で演説でどう?」参院選候補者間に…石丸伸二氏「赤羽へ」 (Yahoo!ニュース / 日刊スポーツ)