18日付で生命保険協会の会長に就任した高田幸徳氏(住友生命保険社長)は同日までに産経新聞の取材に応じ、「生保レディー」として定着している生命保険の販売を担う職員について、新たな呼称を公募する考えを明らかにした。高田氏は「今後は顧客の健康増進を支援するなど、役割が多様化してくる」と指摘し、顧客に生保をより身近に感じてもらえるような名称を決める方針を示した。
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生保の営業・販売を担う職員は正式には「生命保険募集人」と呼ばれるが、戦後に女性の働き口として門戸を開いてきたことから「生保レディー」の呼称が浸透したとされる。
高田氏は募集人の仕事について、現在では商品販売後のアフターフォローや顧客の健康維持へ向けたアドバイスなど役割が多様化していると指摘。「男女の垣根もなくなってきている。顧客の人生に寄り添うことがこれからの役目になる」と述べ、新たな呼称を公募する意義を説明した。公募は9月頃開始し、来年2月頃に発表する予定だ。
国民のお金に対する知識や理解を深めるため、業界として貢献していく考えも示した。高田氏は、国民の貯金への意識は高いと指摘しつつ「どういう時にお金が必要で、そのためにどう備えるのかはあまり知られていない」と強調。こうした状況を改善するため、業界としてどう貢献するかについて考えるシンポジウムを開催する考えだという。