韓国で、結婚後に夫の極端な不潔さに直面し、離婚を考えている30代女性の切実な訴えが注目を集めています。彼女は、交際中に見せていた清潔なイメージと結婚後の実態とのギャップに苦しんでおり、その生活は破綻寸前だと語っています。
知人の紹介で現在の夫と出会ったこの女性は、常に香水をまとい、アイロンのかかった清潔な服装をしている夫に一目惚れしました。彼女は、自分に好かれようと努力している夫の姿に好印象を抱き、交際わずか5カ月で結婚、すぐに子どもを授かりました。しかし、結婚生活が始まってわずか1カ月で、夫の本当の姿が明らかになり始めました。
結婚後に露呈した夫の「不潔な実態」
女性によると、夫は「疲れた」と風呂に入らずに寝てしまい、翌朝も「昨晩歯磨きしたから」と歯を磨かずに出勤することが常態化したといいます。彼の衛生意識は皆無に等しく、交際時に使っていた香水は体臭をごまかすための店での試供品で、パリッとしたシャツはアイロンがけが面倒だからと買われた新品だったことが判明しました。
家族をも巻き込む「衛生観念の欠如」
夫の不潔さは、夫婦間だけの問題に留まらず、家庭全体に影を落としました。2歳になる子どもについても、夫は「子どもは肌が弱いから風呂に入れない方がいい」と主張し、妻がシャワーを浴びさせようとすると「お前はどれだけ清潔なんだ」と逆ギレすることもあったといいます。
この問題について、女性が義母に相談したところ、「まだあの子そうなの?」という言葉が返ってきました。これにより、夫の不潔な習慣が結婚前から続いていたことを知らされ、女性の絶望はさらに深まりました。ある夏休み、大学生の弟が家に滞在していた際、食事中に夫が水虫の足をかいた手で子どもに触れるのを目撃し、弟が「もうやめてください!」と大声を上げる事態にまで発展しました。女性は「こんな生活をするくらいなら離婚したい」と強く思うようになったと語っています。
極度な不潔さを持つ夫との結婚生活に悩む女性
弁護士が語る「離婚の法的な壁」
しかし、このケースにおける離婚の実現には法的な課題があるようです。JTBCのテレビ番組「事件班長」に出演したパク・ジフン弁護士は、女性の訴えに対し、「離婚には婚姻継続が不可能な重大な理由が必要であり、衛生問題だけでは難しい」と説明しました。さらに、「他の要因を絡める必要がある」と助言し、衛生問題単体での離婚の難しさを示唆しました。
この事例は、結婚前の印象と結婚後の実態の乖離が、夫婦関係に深刻な亀裂を生じさせるだけでなく、法的な複雑さも伴うことを浮き彫りにしています。個人の衛生観念というデリケートな問題が、夫婦生活の継続においてどれほど重要であるかを改めて考えさせるケースと言えるでしょう。
参考資料
- KOREA WAVE/AFPBB News (2025年7月20日)
- JTBC「事件班長」放送内容