参議院選挙の選挙戦最終日となった2025年7月19日、参政党の神谷宗幣代表と元大阪市長の橋下徹氏との間で激しい「舌戦」が勃発しました。数々の物議を醸す主張を展開し、急速に支持を拡大してきた参政党は、選挙戦期間中もSNS上で多方面との小競り合いを繰り返していました。
参院選最終日に街頭演説を行う参政党・神谷宗幣代表の様子
大手メディアの世論調査では、今回の参院選で参政党が大幅に議席を伸ばす可能性が指摘されています。これまで主にSNSを通じて支持層を拡大してきた同党ですが、選挙戦が終盤に差し掛かるにつれて、批判や拒否反応も強まり、SNS上では党を巡る論争が日常的な光景となっていました。
橋下氏と神谷代表、15年前からの確執が再浮上
こうした背景の中、7月19日には橋下氏と神谷代表の間で新たな対立が表面化しました。この発端は、7月17日に橋下氏が自身のYouTubeチャンネルで公開した「参政党、躍進。維新と参政党を語ります」と題する動画にあります。この動画内で橋下氏は、かつて大阪府吹田市議を務めていた神谷代表との過去の確執に言及。「松井一郎さんとの権力闘争で神谷代表は大阪維新の会から放り出された」と語ったのです。
SNSでの激しい応酬と「歴史認識」対談の提案
橋下氏の発言に対し、神谷代表はX(旧Twitter)で猛反発。「選挙の最中にこんな動画を出して私を貶めようとしていますが、橋下さんこんな嘘までつくようになったんですね。どこからか指示でも受けているんですか?」と強く非難しました。さらに神谷代表は、「15年前のこととはいえ私や仲間はしっかり覚えています。嘘は辞めてください」「そして先日お願いした歴史認識の対談をお願いします」と、対話を呼びかけました。
これに対し橋下氏もXで応酬。「僕への感情的な恨みがあったにせよ、これまで君が僕をどれだけ貶めてきたか、胸に手を当てて考えなさい」と一喝。さらに、参政党が2年かけて構想した新憲法案について、「日本を北朝鮮のような国にしたいんだなと感じている」と厳しく批判しました。橋下氏はその上で、「明日、選挙特番で話せることを楽しみにしている。テレビでは時間がない。歴史認識の対談、ネットでもちろんやろう!」と述べ、神谷代表との「対決」に応じる姿勢を示しました。
選挙戦の最終盤に繰り広げられたこの政治的な応酬は、両者の長年の因縁と参政党の存在感を改めて浮き彫りにしました。この論争が今後の政治情勢にどのような影響を与えるか、引き続き注目が集まります。