ものまねタレントの清水アキラさんが、妻と別々に暮らす「卒婚」を選択し、念願だった田舎でのひとり暮らしを始めたことが大きな話題となりました。しかし、その夢のような生活はわずか1年で終止符を打たれたと言います。一体何が彼をそう決断させたのでしょうか。「日本ニュース24時間」がその真相と、清水さんが見出した自由の意外な側面を深掘りします。
還暦を機に始まった「念願の田舎暮らし」と「卒婚」の背景
長年、おしどり夫婦として知られてきた清水アキラさん夫妻ですが、お子さんたちが独立したのを機に、夫婦それぞれが自身の自由な生活を尊重するため、別々の道を歩む「卒婚」を選びました。清水さんは、60歳の還暦という人生の節目に、これまで度々行き来していた実家のある長野での本格的な田舎暮らしを強く望むようになりました。スキーや釣り、山登りといった大自然に囲まれた生活に憧れ、「東京とは空気が全然違う」と、その魅力を語ります。
清水さんは妻のめぐみさんも誘いましたが、彼女は「虫が苦手だし、スーパーやコンビニが近い東京の方がいい」と長野での生活を拒否。長野にある清水さんの実家は、母親の死後誰も住んでいなかったものの、囲炉裏や露天風呂を作るなどしてリフォームされており、清水さんにとってはまさに理想の住まいでした。妻を無理に連れて行くことはできないと判断し、「あなたは東京にいて、俺は長野に行く」と、それぞれ別の場所で生活することを決めたのです。この選択は周囲から「別居」「離婚」と騒がれることになりましたが、夫婦間に喧嘩や不仲があったわけではないと清水さんは語ります。
「別居」ではない「卒婚」の真意:自由と尊重
夫婦が別々に暮らすこの形を「卒婚」と表現したのは、友人からの何気ない一言がきっかけでした。すでに「卒婚」という言葉が浸透していた時期だったため、清水さんはその言葉に納得し、自らのライフスタイルを「卒婚」と公表することにしました。「別居」という言葉が持つ冷たい響きとは異なり、卒婚は「今までと同じ幸せの船に乗っている」という意識を保ちつつ、互いの自由を尊重する関係性を示しています。清水さん自身も、自分が実家で好き勝手に暮らす間、妻にも東京で自由に過ごしてほしいという思いがあったと言います。
わずか1年で解消!「ひとり暮らしの自由」が招いた“意外な結論”
実際に「卒婚」を経験してみた清水さんは、当初「いいですよ~、静かに絵を描いて…なんてね」と冗談交じりに語りつつも、その自由な生活が長くは続かなかったことを明かしました。絵は3回ほどしか描かず、ひとりで釣りやスキーに行っても「つまらなかった」と感じたと言います。誰かと一緒に「次はどこへ行こうか」と相談しながら行動することに楽しさを見出していた清水さんにとって、孤独なアクティビティは物足りなかったのです。
家でも何も決まりごとがなく、お腹が空けば作り、好きな時にお風呂に入るという、完全に自由な生活は、一見理想的に見えますが、清水さん曰く「メリハリがない」状態でした。誰の目も気にせず、何をするのも自分次第という環境は、次第に生活のリズムを奪い、張り合いのない日々へと繋がっていったのです。絶対的な自由は、予期せぬ形で「退屈」という結論を招き、清水さんはわずか1年で田舎でのひとり暮らしを解消することになりました。この経験は、人生における「自由」と「他者との関わり」のバランスの重要性を改めて浮き彫りにしています。
清水アキラさんの「卒婚」と田舎暮らしの経験は、多くの人が憧れる自由な生き方の中に潜む意外な落とし穴を示唆しています。彼が語る「メリハリ」の重要性は、他者との共同生活や責任が、実は人生に豊かさや喜びをもたらすという、普遍的な真実を教えてくれるでしょう。この出来事は、私たちに「真の幸せとは何か」「人生の豊かさとは何か」について深く考えさせるきっかけとなります。
参考資料:
ものまねタレント・清水アキラさん「卒婚」の田舎暮らし、わずか1年で解消した“まさかのワケ”「メリハリがなくてね」 – CHANTO WEB