Yoshifumi Takemoto
[東京 23日 ロイター] – 石破茂首相は23日午後、自民党本部で首相経験者3人と会談した後に記者団の取材に応じ、一部で報じられた自身の進退について、「報道されているような事実は全くない」と否定した。会談でも、出処進退について「一切話は出ていない」と述べた。
自民、公明の連立与党は7月20日の参院選で議席の過半数を維持できなかった。衆議院に続いて参議院でも少数与党となり、自民党内から石破首相の退陣を求める声が相次いだ。
石破首相はこの日、麻生太郎元首相らとの会談後、「強い危機感を共有した。党の分裂などは決してあってはならないなど、いろいろな話があった」と記者団に説明。退陣に関する報道について問われると、「一部にそのような報道があるが、私はそのような発言をしたことは一度もない」と話した。
読売新聞は同日、石破首相が関税を巡る日米協議が妥結したことを踏まえ、退陣する意向を固め、周辺に伝えたと報道。毎日新聞は、8月までに退陣を表明する意向を固めたと報じた。政府関係者の1人はロイターの取材に、石破首相が選挙の敗北を受けて辞意を固めたと明らかにした。
石破首相らとの会談に同席した森山裕幹事長は記者団に対し、8月中に参院選を総括する必要があるとし、今月28日に両院議員懇談会を開く予定を明らかにした。会談では、「できるだけ早く選挙の総括が必要」などの意見が出たという。
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