日米関税交渉の電撃的な合意を受け、日経平均株価が歴史的な高騰を見せる中、著名な投資家たちのポートフォリオや取引の動向が注目を集めている。特に、個人投資家から絶大な支持を得るカリスマ投資家テスタ氏と、タレントでありながら投資家としての一面も持つJOY氏がSNS上で明かした株取引の実情は、現在の市場の様相と投資戦略の重要性を浮き彫りにしている。
カリスマ投資家テスタ氏の迅速な判断
元手300万円から約20年で累計利益100億円を達成したとされるカリスマ投資家テスタ氏のX(旧ツイッター)に、〝異変〟を思わせる投稿があった。24日、「これそのまま1日持ち越したらマイナス6600万に。。。」と綴られた内容は、前日23日の日経平均株価の動きに関わるものだった。日米関税交渉の合意が市場開場直前に発表され、テスタ氏はその上昇が一時的な「寄り天」(市場が開いた瞬間に高値をつけ、その後下落する値動き)であると予測し、日経平均先物をショート(売り)で仕掛けた。
しかし、市場の反応は予測を遥かに超えるものだった。猛烈な買い圧力により日経平均株価は急騰し、テスタ氏は即座に「売ったら担がれてぶん投げマイナス350万円」と、高速での損切りを実行したことを明かした。結果的にこの判断は極めて的確だった。「これそのまま2時間持ってたらマイナス3300万になってた危ない~」と語る通り、もし損切りしていなければ被害は大幅に拡大していたと報告し、「ナイス損切り」と自画自賛した。
日米関税交渉後の株価変動に注目するタレントJOY氏とカリスマ投資家テスタ氏のツーショット
23日の日経平均株価は前日比1396円40銭高の4万1171円32銭で取引を終え、翌24日も堅調に推移した。テスタ氏の体験は、市場の予想外の動きに対する損切りの重要性を改めて浮き彫りにした。
タレントJOY氏が抱える「高値掴み」の現実
一方、芸能界から投資家としての一面も持つタレントのJOY氏も、株式市場の現実に直面している様子をXで報告した。23日、「税金払ってきました。高過ぎて泣きそう」と投稿し、続けて「株の含み損が僕の心に更なる追い討ちをかけてきます」と現在の投資状況を明かした。
この投稿に対し、フォロワーからは「今日日経平均爆上げ中ですが、JOYさんの持ち株は上がってないですか?」との質問が寄せられた。JOY氏はこれに対し、「今日は少し上がってるんですけど買値まではまだまだです。。。」と回答。日経平均が大幅に上昇しているにもかかわらず、自身の保有する銘柄が購入価格にまで回復していない、いわゆる「高値掴み」の状態であることを示唆した。これは多くの個人投資家が経験しうる、市場のトレンドとは異なる個別の銘柄の動き、または高値で購入してしまった際の苦悩を象徴する出来事と言えるだろう。
結論
今回の市場の大幅な変動は、カリスマ投資家テスタ氏の迅速かつ的確な損切り判断の重要性、そしてタレントJOY氏が直面する「高値掴み」と含み損の現実を通じて、株式投資におけるリスク管理の重要性を改めて提示した。予測困難な市場環境において、冷静な判断と適切なリスクヘッジがいかに投資家の資産を守り、さらには拡大していく上で不可欠であるかを物語っている。
参考文献: