7月22日に放送された人気トークバラエティ番組『マツコの知らない世界』(TBS系)で、タレントのマツコ・デラックス氏の司会進行における態度が視聴者の間で大きな物議を醸している。長年にわたり「愛ある毒舌」で親しまれてきた彼女だが、最近の番組内での発言に対し、「失礼すぎる」「見るのがつらい」といった厳しい声がSNS上で相次いでいる。一体、何が起きているのか。
マツコ・デラックスがテレビ番組でゲストに対する態度が物議を醸している様子
『マツコの知らない世界』での「そうめん料理」への辛辣な評価
問題視されているのは、同番組の夏の特別企画として放送された「そうめん料理の世界」と「新・お化け屋敷の世界」におけるマツコ氏のゲストへの対応だ。特に、1500種類のそうめん料理を開発し、著書『今日のそうめん』(誠文堂新光社)も刊行している日本で唯一のそうめん料理研究家である日坂春奈氏に対するマツコ氏の言動に批判が集中したと、スポーツ紙記者は語る。
番組冒頭、そうめんをイメージした白の衣装で登場した日坂氏に対し、マツコ氏は「透明感が本当に似合わない」「どっちかというと暑苦しい」と、おなじみの毒舌で切り返した。しかし、そうめんをキンパやいなり、ジェノベーゼなど斬新なアレンジで紹介する日坂氏のプレゼンが進むにつれ、マツコ氏の言葉は一層辛辣さを増していく。
そうめんいなりにわさびを多くつけると話す日坂氏に「味覚障害ですよ」と強いツッコミを入れたり、モロヘイヤとジェノベーゼで和えたそうめんを試食後には「普通のに飽きたらにしてくださいね。この人は異常者なんで」と、その料理に対する否定的な感想を述べた。さらには、アレンジレシピの企画にもかかわらず、「すっげー食いたくない」とまで発言する場面も見受けられた。
こうしたマツコ氏のゲストに対する振る舞いに対し、放送直後からX(旧Twitter)では「今日のマツコはやけにゲストにつっかかるな」「機嫌悪かったんかな」「なんでこんなにゲストさんにつっかかってるの?失礼すぎる」「よっぽどそうめんアレンジ絶許なのか、はたまたゲストの方が気に入らないのか…って感じのリアクションが続いてて見るのつらくなりやめてしまった」といった批判的な意見が相次いだ。
『5時に夢中!』でのスタッフへの公開説教と変化の兆し
マツコ氏の言動が物議を醸したのはこれだけではない。7月14日放送の情報バラエティ番組『5時に夢中!』(TOKYO MX)でも、彼女の振る舞いが注目を集めた。東武伊勢崎線の竹ノ塚駅前にある商業施設「T BOX」が紹介された際、「T」の由来を尋ねたマツコ氏に対し、番組スタッフが急遽補足説明を行った。これに対しマツコ氏は、「ごめんなさい。それをそんな急にしゃべるんだったら、いままでも調べてほしいことがあるんですけど」と、スタッフのリサーチ不足に苦言を呈したのである。
この生放送での“公開説教”についても、SNS上では疑問の声が上がったと芸能記者は指摘する。これまでもマツコ氏は一般人やスタッフに対しても容赦ないイジりや毒舌を繰り出すキャラクターとして知られてきたが、その際には適宜フォローを入れ、巧みにバランスを取ることで視聴者からの好感を得ていた。しかし、今回の『マツコの知らない世界』のケースのように、最近は少々当たりが強い印象を受ける人が多く、彼女の毒舌が“暴走”しているのではないかと心配する向きもあるという。
まとめ:変化する「毒舌」と今後の動向
相次ぐ批判の声の背景には、マツコ・デラックス氏の個人的な状況も影響している可能性が指摘されている。所属していた芸能事務所「ナチュラルエイト」の社長の金銭トラブルが取り沙汰され、7月11日には新しい事務所を設立するなど、彼女を取り巻く環境は慌ただしい状況が続いている。
視聴者が期待する「愛ある毒舌」と、現在の「強すぎる物言い」とのギャップが、今回の物議の根底にあると考えられる。テレビ界を代表する存在であるマツコ・デラックス氏の今後の言動が、再び視聴者の共感と支持を得られるか、その動向が注目される。