2026年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』は、主演の仲野太賀氏を中心に撮影が順調に進められ、クランクインから間もなく2か月を迎えます。豊臣秀吉の弟である秀長(仲野太賀氏が演じる)を主人公に据え、「秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった」とまで評された天下一の補佐役の視点から、激動の戦国時代を描く本作は、夢と希望に満ちた下剋上サクセスストーリーとして注目を集めています。しかし、クランクイン直前には、予定されていた主要キャストの一人、永野芽郁氏(25)の降板という大きな波紋を呼ぶ出来事がありました。この異例の事態は、制作現場にどのような影響を与え、代役として白石聖氏(26)が担う重責とは何でしょうか。
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』主演の仲野太賀と出演する池松壮亮
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』クランクイン、主演は仲野太賀
『豊臣兄弟!』は2026年のNHK大河ドラマとして、歴史ファンやドラマ愛好家から大きな期待が寄せられています。物語の軸となるのは、豊臣秀吉を陰で支え続けた弟、豊臣秀長です。彼の視点から描かれる戦国時代は、従来の英雄像とは異なる、新たな解釈と魅力をもたらすことでしょう。秀長は、その卓越した補佐能力と人柄で、豊臣家の基盤を固めたとされています。特に、彼が生きていれば豊臣政権はより安定したという評価は、彼の存在がどれほど重要であったかを示しています。主演の仲野太賀氏が、この歴史上の重要人物をどのように演じきるのかが、本作の大きな見どころの一つです。撮影は6月5日に山形県の寒河江市や鶴岡市などで開始され、順調に進行していると伝えられています。
永野芽郁の降板と報じられた不倫疑惑の波紋
しかし、クランクインを目前に控えた時期に、主要キャストの一人である永野芽郁氏の降板という予期せぬ事態が発生しました。この降板は、同年4月24日と5月8日発売の『週刊文春』(文藝春秋)が報じた永野氏と俳優・田中圭氏(41)との不倫疑惑に端を発するとされています。双方の所属事務所は報道内容を否定したものの、疑惑が報じられたことで、永野氏と田中氏が出演していたCMの放送が見送られるなど、具体的な影響が生じました。
この騒動を重く受け止めた永野氏の所属事務所は、5月18日、NHKに対し出演辞退の申し出を行いました。NHKは慎重に検討した結果、この申し出を受理し、5月19日に『豊臣兄弟!』の公式サイトで正式に永野氏の降板を発表しました。大河ドラマのような長期間にわたる撮影と国民的な注目が集まる作品において、このようなスキャンダルは制作全体に大きな影響を及ぼす可能性が高いため、所属事務所とNHK双方の判断は、ドラマの品質と公共性を考慮した結果であると考えられます。
重要キャスト「直」役の背景と代役選定の経緯
永野氏が演じる予定だったのは、主人公・小一郎(後の秀長)の幼なじみ「直(なお)」という役柄でした。「直」は史実には存在しないドラマオリジナルのキャラクターで、公式サイトには「男勝りな性格だが、小一郎のことをひそかに慕っている。乱世に翻弄される悲劇のヒロイン」と説明されています。この役は、小一郎の「初恋の相手」として、物語の序盤において非常に重要な役割を担うことが予想されていました。
永野氏の降板が発表されたわずか4日後の5月22日、この「直」役を白石聖氏(26)が演じることが急遽発表されました。制作準備が進む中での主演級キャストの交代は異例であり、永野氏と主演の仲野氏が同じ事務所に所属していることもあり、不倫疑惑の衝撃と影響の大きさを物語っています。永野氏側としては、「同じ事務所の先輩が主演を務める作品に迷惑をかけられない」という強い意思が降板の背景にあったと見られています。大河ドラマは放送期間も長く、永野氏の動向がドラマの内容以上に注目される事態は、制作側にとって避けたかった状況でしょう。
白石聖が背負う「華」への期待とプレッシャー
大河ドラマの制作サイドは、永野氏に対して高い評価をしており、『豊臣兄弟!』の序盤における極めて重要なキャストとして彼女を見ていたとされています。永野氏サイドの強い意思と、ドラマ全体のことを考慮した結果、やむなく降板の申し出を受け入れた形です。制作側が永野氏に特に期待していたのは、彼女が持つ「華(はな)」、つまり作品に彩りを与える魅力やスター性でした。芸能界やドラマ界では、「永野さんには華がある」と広く認識されており、それゆえに主人公の初恋の相手という重要な役にキャスティングされたのです。
しかし、その「華」を担う役が急遽変更され、白石聖氏が代役として抜擢されました。白石氏自身は、永野氏の代役という重圧と、その役が持つ「華」への期待を強く感じながら、現在の仕事に臨んでいると推測されます。永野氏のような作品に華を添えることができるかどうかが、今後の白石氏の演技、ひいてはドラマ全体の評価に大きな影響を与えることになるでしょう。彼女がこのプレッシャーを乗り越え、いかに「直」というキャラクターに新たな息吹を吹き込むかが、現在、業界内外から注目されています。
結論
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』は、豊臣秀長の生涯を通して戦国時代を描く意欲作として期待が集まる一方で、永野芽郁氏の降板と白石聖氏の代役という、クランクイン直前の大きな波乱を乗り越えようとしています。永野氏のプライベートな問題が、国民的ドラマのキャスティングにまで影響を及ぼしたことは、著名人の社会に対する影響力を改めて示す出来事と言えるでしょう。白石聖氏が背負うプレッシャーは計り知れませんが、彼女がこの難役をいかに演じきり、作品に新たな「華」をもたらすのかに注目が集まります。制作現場はすでに動き出しており、困難を乗り越え、歴史に名を刻む大河ドラマとして、その完成度に期待が寄せられています。
参考資料
- Yahoo!ニュース: 2026年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』主演の仲野太賀と出演する池松壮亮 ※画像は「NHKドラマ」の公式Xより
- 週刊文春(文藝春秋)
- NHKドラマ公式Xアカウント
- 『豊臣兄弟!』公式サイト