ドナルド・トランプ前米大統領が7月25日、英スコットランドの自身所有ゴルフ場を訪問した際、現地メディアの報道が大きな注目を集めました。特に、ある地元紙の一面が使用した衝撃的な見出しは、世論に大きな波紋を広げています。
スコットランド地元紙の一面報道:衝撃的な見出しの背景
スコットランドの地元紙「ザ・ナショナル」は、トランプ氏来訪を同日の一面で報じました。紙面中央にはトランプ氏の目元をアップで写した写真が配され、見出しには「有罪判決を受けたアメリカの犯罪者が、スコットランドに到着する」と記載されています。その下部には、「性的暴行や名誉毀損の罪に問われた共和党のリーダーが、ゴルフ場の訪問を予定している」と具体的に続きます。トランプ氏は2023年、元雑誌コラムニストからの性被害と名誉毀損に関する民事訴訟で敗訴し、賠償責任を負いました。さらに、元不倫相手への口止め料の支払いを不正に会計処理した件でも有罪判決を受けています。
ドナルド・トランプ前米大統領の顔のクローズアップ写真。スコットランド地元紙「ザ・ナショナル」の一面に掲載されたもので、物議を醸した「有罪判決を受けたアメリカの犯罪者が、スコットランドに到着する」という見出しとともに使われた。
米ホワイトハウスの公式見解と国民の反響
米ホワイトハウスの報道官はロイター通信を通じ、トランプ氏のイギリス訪問は「英スターマー首相との貿易に関する会談を行うため」と発表しています。
この地元紙の報道内容に対し、ソーシャルメディアプラットフォームX(旧Twitter)では様々な意見が寄せられました。「正確な報道だ」「アメリカのメディアは権力に恐れて何も言えないが、スコットランドは違う」といった肯定的な声がある一方で、「表現が過激すぎる」「プロフェッショナルな報道とは言えない」など、批判的な見解も散見されました。
今回のスコットランド地元紙の報道は、著名人に対するメディアの報道姿勢、特に有罪判決や疑惑が報じられる人物へのアプローチについて、改めて社会的な議論を提起する形となりました。これは、国や文化によって報道の自由と倫理のバランスが異なることを示唆する事例と言えるでしょう。
参考文献
- BuzzFeed Japan via Yahoo!ニュース: https://news.yahoo.co.jp/articles/4bd8dfbb17613d3273e811e6630b0356e1a4b349