「ヒゲの隊長」として知られる自民党の佐藤正久参院議員(64)は、7月20日投開票の参院選比例代表で4選を目指すも落選。7月28日にテレビ朝日系「大下容子ワイド!スクランブル」に生出演し、党総裁である石破茂首相を巡る退陣論について言及しました。佐藤氏は、選挙での大敗の責任を取り、石破首相が辞任すべきとの考えを示し、「トップを含めた組織の刷新が普通だ」と述べました。
落選の背景と自民党への厳しい評価
佐藤氏は自身の落選について「当然、私の力不足がいちばんの原因」としながらも、「これだけ評判の悪い自民党、総裁の中で戦ったのは初めての感覚だ」と、党や総裁のイメージが選挙結果に大きく影響したと語りました。実際に自民党の比例票が500万票以上減少したことについては、「自民党には入れたくない、石破総裁の党には入れたくない、ということが相当あった」との見方を示しました。この発言は、有権者の自民党および石破総裁に対する不満が票に表れたと分析するものです。
最大の敗因:「政策と石破首相の両方」
選挙の最大の敗因を問われた佐藤氏は、「自民党の政策と石破さん両方」と断言しました。自民党に対しては、リベラル政策を進めてもリベラル票は得られず、かえって保守票が離れたと指摘。さらに、「自民党に対するイメージが、リベラルや、中国にこびる『媚中』、日本人には優しくなく、外国人の人に優しいというイメージだった」と述べ、党が「しがらみ政党、オールド政党」と見なされていたと感じたことを明かしました。
自民党の佐藤正久参院議員(ヒゲの隊長)が参院選落選後、石破首相の退陣を求める
一方で、石破総裁への批判も支持者の中で相当強かったとし、「選挙は大将戦の部分もある」と、党首の責任の重さを強調しました。候補者個人の責任が最も大きいのは当然としながらも、「そういう部分を見て評価しないといけない」と、党全体、特に総裁の責任についても言及する必要があると訴えました。
参院選で落選した参院議員の任期は28日まで。佐藤氏は、この日午後に開催される両院議員懇談会に出席し、自身の考えを表明する意向を示しました。組織の健全性を維持するためには党改革が不可欠であり、その改革には「トップを含めた組織の刷新が普通だ」と改めて主張し、石破総裁の退陣を求めました。