安倍晋三首相の記者会見の要旨





臨時国会が閉会し、記者会見で質問に答える安倍晋三首相=9日午後6時14分、首相官邸(代表撮影)

【日米貿易協定】

 攻めるべきは攻め、守るべきは守るとの方針の下、米国と交渉し、コメを関税削減の対象から完全に除外した。日本の自動車に対し、米国は(通商拡大法)232条に基づく追加関税をかけないことも直接トランプ大統領に確認した。国益にかなう結果が得られた。

【憲法改正】

 通常国会の憲法審査会で与野党の枠を超えた活発な議論を通じ、令和の時代にふさわしい憲法改正原案の策定を加速させたい。たやすい道ではないが、私の手で成し遂げていきたいと考えている。

【桜を見る会】

 招待者の基準が曖昧で、結果として招待者の数が膨れ上がった実態がある。公費を使う以上、運用を大いに反省し、来年度の開催を中止し、私自身の責任において招待基準の明確化や招待プロセスの透明化を検討する。予算や招待人数も含め、全般的な見直しを幅広く意見を聞きながら行う。

【中国・習近平国家主席の国賓来日】

 日中はアジアや世界の平和と安定、繁栄に大きな責任を有している。習氏を国賓として招くことにさまざまな声があることは承知しているが、責任を果たすべきとの認識を共有し、意思を明確に示していくことが求められている。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域での領海侵入や日本人拘束事案など、懸案については習氏に直接、提示してきた。主張すべきはしっかり主張し、中国の前向きな対応を強く求めていく。

【衆院解散】

 国民生活に直結するような大きな生活政策については、国民の信を問うべきだ。国民の負託に応えていく上で、信を問うべきときが来たと考えれば、解散総選挙を断行することに躊躇(ちゅうちょ)はない。政府としては、(来年4月の)立皇嗣の礼を含め、即位に関わる一連の儀式をつつがなく行うため万全を期す。

【中東情勢】

 イランのロウハニ大統領の訪日は調整中だ。米国と同盟関係であると同時に、イランと長年良好な関係を維持してきた日本ならではのかじ取りが国際社会から求められている。粘り強く対話を行い、地域の緊張緩和、情勢の安定化に向けて、可能な限りの外交努力を尽くしていきたい。

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