平均70歳「おいぼれバンド」 尽きぬ情熱、演奏会も





練習に打ち込む「おいぼれバンド」のメンバーら(西宮市吹奏学会提供)

 平均年齢70歳の元音楽教諭らが集まった「西宮市吹奏学会おいぼれバンド」の“第1回不定期演奏会”が今月15日、兵庫県西宮市六湛寺町の市民会館アミティホールで開かれる。かつて西宮で吹奏楽を指導してきたメンバーたちは、「演奏への情熱は消えない」とボルテージを上げている。

 平成22年に結成された同学会には、中学・高校の吹奏楽部顧問や民間音楽隊の演奏者ら同市吹奏楽連盟のメンバーとして活躍した60歳以上が所属。一線を退いても「老いぼれず、現役で頑張りたい」と25年に同バンドを結成し、現在約40人が練習に励んでいる。

 演奏会では、シベリウスの交響詩「フィンランディア」や「マイウェイ」、「ムーンナイトセレナーデ」などを予定。長時間の演奏は「息切れする」ため、途中、トークや休憩などをはさみながら最後まで乗り切るという。10人の若手演奏家が“介護団員”としても参加する。

 「不定期演奏会」としたのは、「たまたま会場がとれたため」と話すのは、元音楽教諭でクラリネットを担当する同学会理事長、酒井顕二さん(76)。「今後も会場が確保でき次第、演奏会を続けるという意味を込めた」と話す。

 同市の吹奏楽発展に尽くし、11月に89歳で亡くなった元中学教諭で同バンドの恒久名誉指揮者、南廣高さんへの感謝の思いも込めた演奏会になるという。

 午後2時から。無料だが整理券が必要。問い合わせは同学会(090・8537・2823)。



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