2019年8月以来、約6年ぶりとなる須崎御用邸へのご静養は、天皇皇后両陛下と愛子さまにとって特別な節目となりました。静岡県下田市のこの地は、愛子さまがまだ生後8か月の頃に初めて訪れて以来、そのご成長の軌跡を刻んできた大切な場所です。本稿では、2002年から現在に至るまで、須崎御用邸や那須御用邸でのご静養の折に垣間見えた愛子さまの歩みと、皇室が国民と紡いできた絆に焦点を当てます。
生後8か月の初訪問:2002年8月 下田駅にて
愛子さまが初めて須崎御用邸を訪れたのは、生後わずか8か月の夏でした。雅子さまに優しく抱かれ、小さな姿で下田駅に降り立たれたお姿は、多くの人々の心に深く刻まれています。この年は、上皇ご夫妻や秋篠宮ご一家もご一緒の3世代9人でのご静養となり、皇室の温かいご家族の絆を示す機会となりました。
幼稚園入園後、確かな足取り:2006年7月 那須塩原駅にて
この年の4月、学習院幼稚園にご入園された愛子さまは、ご静養に向かう那須塩原駅で一回り成長されたお姿を見せられました。雅子さまと手を繋ぎながらも、ご自身で荷物を持たれるなど、しっかりとした足取りで歩かれる様子は、自立心の芽生えを感じさせるものでした。皇室のご公務の合間のご静養でも、そのご成長は国民に温かく見守られています。
初等科時代の成長と涼しげな装い:2010年8月 下田駅にて
学習院初等科3年生になられた愛子さまは、青い柄の入ったワンピースをお召しになり、長く伸びた髪を後ろで一つにまとめられていました。その涼しげなサンダル姿は、夏の須崎の風景によく似合い、幼さの中にも現在の愛子さまに通じる凛とした雰囲気を感じさせました。天皇ご一家の季節ごとの装いもまた、国民の関心を集める要素です。
中等科入学、ご自身の意思で:2014年8月 下田駅にて
2014年の春に初等科をご卒業され、学習院女子中等科にご入学された愛子さまは、この年のご静養でより大人びた印象を与えられました。左手には白いベルトの腕時計をつけ、駅に集まった人々に対し、ご自身の意思でしっかりと手を振られていた姿は、成長と共に公務への意識も高まっていることを示唆していました。
英国での経験と家族の時間:2018年8月 那須塩原駅にて
7月から8月にかけて約20日間、イギリスでのサマースクールを経験された愛子さま。国際的な経験を積まれた後には、須崎御用邸と那須御用邸を続けて訪れ、天皇陛下と雅子さまとの家族の時間を大切に過ごされました。この経験は、将来の国際親善にも繋がる貴重な一歩となりました。
成年後の新たな一歩、再びご一家で:2024年9月 那須塩原駅にて
愛子さまが日本赤十字社にご入社されたこの年、8月の那須御用邸でのご静養は天皇皇后両陛下のお二人だけでしたが、9月には愛子さまも加わり、3人そろってのご静養が実現しました。成年皇族となられ、新たな公務に臨まれる中でも、ご家族での時間を大切にされる天皇ご一家の姿は、多くの国民に安心感を与えています。
6年ぶりの須崎ご訪問:2025年8月 下田駅にて
6年ぶりに須崎御用邸を訪問された天皇ご一家、愛子さまの成長が際立つ(2025年8月)
そして2025年8月、約6年ぶりに須崎御用邸へのご静養に入られた天皇皇后両陛下と愛子さま。愛子さまがこれまでもご静養の際にたびたびお召しになってきたブルーやホワイト系の爽やかな装いは、ますます凛とした印象を与えます。須崎は、愛子さまの幼少期からのご成長を間近で見守ってきた国民にとって、皇室との心の距離を縮める特別な場所であり続けています。
まとめ
須崎御用邸でのご静養の風景は、愛子さまのご成長の節目節目を映し出してきました。生後間もない頃から、幼稚園、小・中学校、そして成年を迎え社会人となられるまでの23年間、そのお姿は国民に寄り添い、皇室の温かさを伝えてきました。天皇ご一家がご静養地で国民と直接触れ合われる機会は、皇室と国民との絆を深める貴重な場であり、今後もその伝統が大切に受け継がれていくことでしょう。
参考文献
- 女性セブン2025年8月21・28日号
- Yahoo!ニュース (掲載元記事)