原菜乃華、『あんぱん』で魅せる歌声の原点:9歳で歌った衝撃CMソング秘話

NHK連続テレビ小説『あんぱん』で、主人公「のぶ」の末妹メイコを演じる原菜乃華さん。彼女が劇中で披露する瑞々しい歌声は、多くの視聴者の心をつかんでいます。現在21歳の原さんは、そのキャリアの中でたびたび歌唱力を発揮してきました。特に注目すべきは、彼女がわずか9歳で歌ったとされる、あるCMソングです。そのユニークな経験は、現在の活躍につながる原点と言えるでしょう。

朝ドラ『あんぱん』で見せる多彩な歌唱シーン

『あんぱん』第19週「勇気の花」では、上京したメイコが「素人のど自慢」の予選に挑む姿が描かれ、その美声が改めて注目されました。本選出場は叶わなかったものの、彼女は予選で「東京ブギウギ」を熱唱。また、のぶと柳井嵩の結婚祝いの席では、菊池章子さんの名曲「星の流れに」をしっとりと歌い上げ、その歌唱力を見せつけました。高知にいた頃には「あんぱん ほっぺが落ちたよ 朝田パン」という印象的な歌詞の「朝田パンの歌」を歌いながら、あんぱんを売り歩く場面もありました。この「朝田パンの歌」は、番組の音楽を手掛ける井筒昭雄さんが作曲した、CMソングの先駆けともいえる楽曲です。

原菜乃華、NHK朝ドラ『あんぱん』メイコ役での歌唱シーン原菜乃華、NHK朝ドラ『あんぱん』メイコ役での歌唱シーン

子役時代から輝く原菜乃華のキャリア

原菜乃華さんは、2009年に6歳で芸能界にデビューし、長年にわたり子役として活躍してきました。デビュー年に出演した『侍戦隊シンケンジャー』第34幕では、賽の河原で石を積む幼い女の子を演じるなど、早くからその表現力を見せています。その後、2022年公開のアニメ映画『すずめの戸締まり』で主人公・岩戸鈴芽の声を担当し、その演技力と存在感で一躍全国的な知名度を獲得しました。

9歳の衝撃!映画『地獄でなぜ悪い』でのシュールなCMソング

そんな原菜乃華さんのキャリアの中で、特に記憶に残る「CMソング」の経験があります。それは、彼女がまだ9歳だった2013年に公開された園子温監督の映画『地獄でなぜ悪い』でのこと。二階堂ふみさん演じるヒロイン・ミツコの幼少期を演じた原さんは、映画冒頭から白いワンピース姿で、非常にシュールなCMソングを全力で歌い踊りました。その歌詞は「全力歯ぎしり Let’s GO! ギリギリ歯ギシリ Let’s FLY!」「歯並びガガガ 歯ぎしりギギギ みんなで歯をみがこう!」というもので、原さんの全身全霊をかけた歌声と振付は、後に続く彼女の多様な活躍を予感させるものでした。

歌と演技の進化:『MIU404』から『【推しの子】』、そして現在

『地獄でなぜ悪い』以降も、原さんは歌やダンスに関わる役を演じています。2020年のドラマ『MIU404』では、BABYMETALの「PA PA YA!!」を歌い踊るシーンがありましたが、これは当て振りでした。しかし、2024年にドラマ、そして映画『【推しの子】-The Final Act-』で有馬かな役を演じた際には、堂々とした歌とダンスを披露し、多くのファンからその実力を絶賛されました。これは、彼女の歌唱力と表現力が着実に成長していることを示すものでしょう。

現在、原さんは主演映画『見える子ちゃん』で四谷みこ役、ヒロイン役の『ババンババンバンバンパイア』が公開中であり、さらにドラマ『ちはやふる-めぐり-』では瑞沢高校かるた部の月浦凪役も演じています。今後もアニメ映画『不思議の国でアリスと -Dive in Wonderland-』で主人公・安曇野りせの声を担当するなど、次々と話題作に出演。子役時代から培ってきた経験と才能を武器に、多岐にわたるジャンルで引っ張りだこの原菜乃華さんの、今後のさらなる活躍から目が離せません。