歌手の松山千春氏(69)が10日、FM NACK5のラジオ番組「松山千春 ON THE RADIO」に生出演し、全国高校野球選手権大会の出場辞退を発表した広陵高校(広島)の件に触れ、自身の高校時代の苦い経験を明かしました。部員の不祥事による連帯責任で大会出場を断念した過去を振り返り、広陵の選手たちへエールを送りました。
広陵高校の出場辞退とその反響
第107回全国高校野球選手権大会を前に、暴力行為がSNSで拡散した広陵高校は、この日、大会出場辞退を発表しました。広陵は7日の初戦で旭川志峯(北北海道)に3対1で勝利し、2回戦進出を決めていた矢先の辞退でした。この決定はSNS上で「出場辞退」がトレンドワードになるなど、大きな反響を呼んでいます。
松山千春が明かす高校時代の「苦い経験」
松山氏は、自身の出身校である北海道・足寄高校のバスケットボール部に所属していた高校3年生の時、同様の事態に直面したと語りました。「同じ部員が万引きで捕まって」しまい、その影響で、十勝大会でシード権を獲得していたにもかかわらず、チーム全体で試合を辞退せざるを得なくなったといいます。当時の松山氏は「なんでだよ?」「やったことは悪いかもしれないけど、俺たちも一緒に辞退しないといけないのか?」と激しい怒りを感じたことを鮮明に記憶していると明かしました。
松山千春がFM NACK5のラジオ生出演で高校時代の経験を語る様子 (2023年撮影)
松山氏は当時のバスケットボール部顧問だった森先生に対し、「森! この野郎! 何考えてんだよ、お前! 俺たちシードされたんだぞ!」と食ってかかり、殴りかかろうとしたところを部員に止められたと振り返りました。「千春、頼む! ここはこらえてくれ」と懇願されたことが、今でも忘れられない思い出だそうです。
困難を乗り越えるためのエール
自身の過去の経験を踏まえ、松山氏は広陵の選手たちへの深い共感を示しました。「広陵の選手にとってはつらいことかもしれないけど、何十年もたったら、あれも思い出だったかと思えるようになるようにね」と述べ、困難な経験も時が経てば乗り越えられ、やがては貴重な記憶となるというメッセージを送りました。「みんなで頑張りましょう」と締めくくり、選手たちを励ましました。この生放送は北海道札幌市のSTVラジオで行われました。