地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の新屋演習場(秋田市)への配備計画をめぐり、秋田市の穂積志市長は11日、「政府が見直す方向で検討」と一部で報じられたことについて、「防衛省に問い合わせたが、新屋演習場への配備を断念した事実はないという回答をいただいた」と明らかにした。
防衛省が新屋を含む19候補地を前提なしで再調査していることについて、穂積市長は「防衛大臣も官房長官も住宅地からの距離を重要な評価課題とする発言をしたので、常識的には(住宅地が近い)新屋演習場への配備はないと思っている」と述べた。住宅地からの距離について「防衛省は(安全距離は)250メートルと言うが、(700メートル離す計画でも)住民の理解を得るのは難しく、安全性担保を一番に評価するよう防衛大臣に会って求めたい」と語った。
穂積市長は「もし防衛省が新屋配備から撤退するとすれば、候補地選定に当たり、非常に甘い認識だったと思わざるを得ない」とも指摘した。