ビッグダディ林下清志、波乱の12年後:デマを否定し家族の絆で困難を乗り越える

かつて最高視聴率19.3%を記録し、日本中がその子育てに一喜一憂したドキュメンタリー番組『痛快!ビッグダディ』(テレビ朝日系)。2006年から7年間にわたり放送され、林下清志氏(60)が個性豊かな元妻たちの連れ子を含む総勢18人の大家族を育てる姿は、多くの視聴者の心を掴みました。番組終了から12年が経過した現在、林下氏が自身の近況と共に、元妻との間に生まれた4男5女、そして実子同然として届け出た三つ子の子供たちの驚くべき現状を語りました。特にネット上で拡散される娘たちに関するデマを強く否定し、家族が直面した大きな金銭トラブルとその解決についても詳細を明かしています。

ビッグダディこと林下清志さん(60)が現在の姿で登場。番組終了から12年後の生活を語る。ビッグダディこと林下清志さん(60)が現在の姿で登場。番組終了から12年後の生活を語る。

林下清志氏の現在の生活と娘たちの成長

林下氏は現在、週5日で清掃の仕事に従事しながら、娘の孫の面倒を見る日々を送っています。子育てに人生の大半を捧げた「ビッグダディ」は、今も家族と共に歩んでいます。彼は、一部インターネット上で流布されている子供たちに関する虚偽の情報、特に「娘が風俗で働いている」といった根も葉もないデマに対し、毅然とした態度で全面否定しました。

「子供たちは皆、きちんと働いて生活しています!」と林下氏は断言します。長女の柔美さんは2児の母として専門職でその才能を発揮し、都美さんも3児の母となり会社員として社会に貢献しています。林下氏は、孫に対して直接的な「可愛い」という感情を抱かないと語りつつも、娘たちが喜ぶ姿を見るために面倒を見ており、そのお礼として娘たちが服などを買ってきてくれることが、何よりも嬉しいと明かしました。大家族の温かい絆と、それぞれの道を歩む子供たちの成長が垣間見えます。

息子たちの社会での活躍、そして三男・武志の借金問題

大家族の子供たちは、時を経て社会の様々な分野で活躍しています。長女の愛美さん(33)はホテル勤務、長男の新志さん(32)は整体師の勉強を経て近々フランチャイズ店を出店予定で生活も安定しているとのこと。次男の熱志さん(30)は料理人として、四男の源志さん(28)はプロレスラーを目指すなど、それぞれの夢に向かって進んでいます。

しかし、三男の武志さん(29)に関しては現在、消息不明の状態が続いています。武志さんは当時勤務していた会社で、約1200万円もの私的流用を行っていました。その理由は、結婚相手との不妊治療費(1回20万円程度)に充てるためだったとされます。林下氏は「頭を下げられるところに頭を下げておけ」と諭し、家族全員で返済していくことを電話で話し合いました。その誠実な姿勢に、会社の役員は「息子さんを一度も怒らず、家族みんなで返済しようという話に感動した。返済してくれれば何もなかったことにする」と温情を示したといいます。

しかし、事態は思わぬ方向へ転じます。武志さんはさらに約500万円を会社から持ち出し、ギャンブル(競艇)で増やそうと企てた結果、そのまま消息を絶ってしまいました。合計1700万円という巨額の借金を残して家族を裏切った形ですが、林下家は家族の協力のもと、昨年ついにその全額を完済しました。林下氏にとって、武志さんの行動は決して許せるものではないとしながらも、「親としての責任」として尻拭いをしたと語ります。福岡に逃げた武志さんを連れ戻し、林下氏が店長を務める居酒屋で働かせた時期もありましたが、勤務態度も良くなかったといいます。武志さんは四男の源志さんとは連絡を取っているものの、林下氏自身は10年近く音信不通の状態が続いており、「目の前に出てきたら殴ってやりたい」と正直な気持ちを吐露しています。それでも、もし自身が亡くなった後に兄弟の前に現れるようなことがあれば、再び家族の付き合いが始まる可能性も考慮し、この大きな借金を家族で完済した背景には、親としての揺るぎない責任感があったのです。

家族の絆と「親としての責任」

『痛快!ビッグダディ』の放送が終了してから12年が経ち、林下清志氏と彼の大家族は様々な困難に直面しながらも、それぞれの人生を歩んでいます。特に、インターネット上のデマ情報や三男・武志氏が引き起こした巨額の借金問題など、家族にとって計り知れない試練がありました。しかし、林下氏がデマを毅然と否定し、家族一丸となって1700万円もの借金を完済した事実は、彼らの間に存在する揺るぎない「家族の絆」と「親としての責任」の重さを改めて浮き彫りにしています。この波乱に満ちた物語は、苦難を乗り越える家族の姿を通じて、私たちに大切なメッセージを投げかけています。

参考文献:

  • Yahoo!ニュース / 週刊ポストセブン (オリジナル記事)