【AFP=時事】ウクライナ軍参謀本部は15日、ロシアが最近の攻勢で占領した六つの村を奪還し、また、ロシアの製油所をドローンで攻撃したと発表した。これらの奪還や攻撃は、米アラスカ州での米ロ首脳会談を前に行われた。
【写真】ロシア軍、1日で最大級の領土掌握 米ロ会談控え緊張高まる
ロシアは12日、ドブロピリアの町に急速に進軍し、15日の米ロ首脳会談を前に、ウクライナの防衛線を突破した。
AFPが米国の戦争研究所(ISW)のデータを分析したところ、ロシア軍は12日、過去1年余りで最大となる面積のウクライナ領を制圧・掌握した。
ウクライナ軍参謀本部は、「過去3日の間に、ウクライナ国家親衛隊第1軍団『アゾフ』の部隊が、隣接および従属部隊と共に敵の進軍を阻止した」と発表し、この地域の六つの村を奪還したと付け加えた。
さらに、ウクライナ軍は15日、中央ロシアのシズラニ市にある大規模な製油所を夜間に攻撃したと発表した。この都市は前線から約800キロメートル離れている。
ウクライナ軍参謀本部は「ロシアのサマラ地域にあるシズラニ製油所が攻撃された。(ロシア国営エネルギー大手)ロスネフチ最大級の施設だ」と述べた。
この施設は航空燃料を生産し、ロシア軍に供給していたという。
未確認のソーシャルメディアの画像には、15日明け方に現場から複数の炎と灰色の煙が立ち上る様子が映っていた。
ロシアの攻撃も続いており、前線のハルキウとドネツク地域のウクライナ当局は、過去24時間で6人の民間人が攻撃で死亡したと報告している。【翻訳編集】 AFPBB News