約4年ぶりに韓日戦で勝利を収めたにもかかわらず、女子バレーボール韓国代表チームの試合結果に対する反応は冷ややかなものとなっている。これは、試合の公正性を疑問視する声が多数寄せられているためだ。
勝利の舞台裏と冷ややかな評価
フェルナンド・モラレス監督が率いる女子バレーボール韓国代表チームは、8月16日に慶尚南道晋州市の晋州室内体育館で開催された「2025コリア・インビテーショナル晋州国際女子バレーボール大会」第4戦で、世界ランキング5位の日本に対しセットスコア3-2(25-18、19-25、20-25、25-21、15-12)で勝利した。この勝利は、韓国が日本に対して最近4連敗という劣勢を強いられていた中で、2021年7月31日の東京オリンピック予選第4戦以来、約4年ぶりの快挙となった。アルゼンチン、フランス、スウェーデン、チェコとの試合で連敗を喫していた韓国にとって、今大会唯一の勝利であり、主軸選手が多数欠けていたにもかかわらず、世界ランキング39位の韓国が挙げた貴重な一勝である。
しかし、試合終了後、この勝利に対する反応は肯定的なものばかりではなかった。多くの交流サイト(SNS)やインターネットコミュニティでは、「過度なホームアドバンテージが試合の公正さを上回った」という批判が相次ぎ、「審判の誤審が韓国にばかり有利に働いた」との声が多数寄せられた。
2025コリア・インビテーショナル晋州国際女子バレーボール大会で日本との試合に臨む韓国女子バレーボール代表チームの選手たち。審判の判定に議論が集中。
疑惑の判定とビデオシステム不在
特に、試合の勝敗を決定づける重要な局面となった最終第5セット、スコア11-10の場面で、ラインの外側に落ちた韓国のサーブに対し、審判はインと判定した。一方で、第4セットの後半では、ラインにかかっていた日本の攻撃がアウトと判定される場面も見られた。今大会ではビデオ判定やチャレンジシステムが導入されていなかったため、日本代表選手たちが抗議しても判定は覆ることがなく、試合結果に直接影響を与えたと見られている。
後味の悪い勝利
光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)の翌日という、日本を相手に意義深い勝利を挙げたにもかかわらず、この勝利が「過度な『ホームコール(ホームチームに有利な偏向判定)』のおかげではないか」という批判が次々と寄せられた。大会が終了した後も、こうした批判の声は収まることなく、韓国女子バレーボールチームの4年ぶりの対日勝利は、後味の悪い結果として記憶されることとなった。
参考文献
- NEWSIS (2025年8月18日). 女子バレーボール韓国代表、対日戦勝利も「誤審批判」で冷ややか.
- 朝鮮日報日本語版. (2025年8月18日). 【NEWSIS】約4年ぶりに韓日戦で勝利したのにもかかわらず、女子バレーボール韓国代表チームの試合結果に対する反応が冷ややかだ。