10月に5日間の休暇が取れた際、当初の計画はスリランカへの旅でした。成田から中国系航空会社を利用すれば37,000円台という破格の航空券があり、建築家ジェフリー・バワの別荘であるルヌガンガを訪れるつもりでした。しかし、宿泊費を調べてみると、3年前に2万円だった部屋が5万円以上に高騰しており、世界で最も好きな宿ではあるものの、さすがに躊躇せざるを得ませんでした。そんな中、目に留まったのがホノルル行きの選択肢です。JAL系列のLCCであるZIPAIRがセールを行っており、成田からの往復総額がわずか57,835円でした。この数年のホノルル往復の最安値はこれくらいで、これ以上安くなることはまずありません。しかし、妻は休みが取れないとのこと。50代の男性一人旅で、果たしてハワイを楽しめるのだろうかという疑問が頭をよぎりました。
シェラトン・ワイキキからの眺望。ハワイ一人旅を楽しむ50代男性
スリランカからハワイへ:旅程変更の背景
かつてはユナイテッド航空の航空券でアメリカへ行く際、ホノルルで無料の途中降機が可能だったため、若い頃は頻繁にハワイを訪れていました。2001年9月11日にもホノルルに滞在しており、翌日日本へ帰国予定だった日に同時多発テロが発生し、結果として一週間オアフ島に足止めされるという経験もあります。この出来事がトラウマになったわけではありませんが、芸能人が足しげく通い、女性誌で特集が頻繁に組まれるハワイに対して、次第に苦手意識を抱くようになっていきました。さらに、円安に伴う物価高も、ハワイから足が遠のく言い訳となっていました。
24年ぶりのハワイ、50代男性一人旅の懸念を乗り越えて
しかし、「そんなことを言っていては一生ハワイに行けないではないか」という思いが募りました。物価が高いという問題も工夫次第で安く済ませられるはずですし、50代の男性一人旅でも楽しみ方があるはずだと考えるようになりました。そのような気持ちで、24年ぶりにハワイを目指すことになったのです。この決断は、長年のハワイに対するイメージを覆し、新たな旅の形を模索する挑戦でもありました。
ZIPAIR体験記:LCCでも快適な空の旅
今回の成田発ホノルル行きで利用したZIPAIRは「爆安」ながら、費用対効果は非常に高いものでした。まず、行き帰りともにチェックインで全く並ぶ必要がなかった点は特筆すべきです。次に、LCCであるにもかかわらずWi-Fiが無料で提供されていたこと。正直なところ、つながりにくい場面もありましたが、簡単な検索程度であれば問題なく利用でき、何かと役立ちました。また、電源も全席にUSBポートだけでなく、コンセントも備わっている点は高く評価できます。
LCCとはいえ直行便であるため、所要時間はJALやANAといったレガシーキャリアと変わらないのも大きなメリットです。荷物は7kgを超えると有料となりますが、男性一人のカジュアルな旅行でザック一つであれば全く問題ありませんでした。ZIPAIRの利用は、ハワイへの「格安」かつ「快適」な空の旅を実現する鍵となりました。
まとめ:意外な発見と満足のハワイ一人旅
50代の男性が一人でハワイを訪れるという挑戦は、多くの日本人にとって新鮮な視点を提供したかもしれません。高額なイメージやカップル・家族向けの印象が強いハワイで、工夫次第で予算を抑えつつ、充実した時間を過ごすことが可能であると今回の旅は示しました。ZIPAIRの利便性も相まって、この24年ぶりのハワイ一人旅は、予想以上に満足度の高い経験となりました。





