北朝鮮、ICBMエンジンの燃焼実験に成功か 米研究所分析





12月8日に撮影された北朝鮮・東倉里の「西海衛星発射場」の衛星写真。(1)排気口(2)焼失した植物(3)資材などがあった場所(4)コンテナがあった場所(5)荷台に屋根のないトラック(6)レールに取り付けられたシェルター(CSIS/Beyond Parallel/Airbus2019提供・共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)は11日、北朝鮮が7日に北西部東倉里(トンチャンリ)の「西海(ソヘ)衛星発射場」で液体燃料ロケットエンジンの燃焼実験に成功したとする、商業衛星の画像に基づく分析結果を公表した。エンジンの種類については「新型か従来型かは不明」としているが、米専門家の間では、大陸間弾道ミサイル(ICBM)への搭載を想定したエンジンとみられている。

 実験が成功した根拠としては、8日撮影の衛星画像でエンジン試験台に損傷が確認されず、エンジンの噴射があった方向の植物が焼失していた点を指摘した。

 また、実験の準備が進行中であることを商業衛星で悟られないような工夫がなされ、トランプ米政権を驚かせて譲歩の引き出しを図る意図がうかがえる、との見方を明らかにした。

 同研究所はその上で、北朝鮮がさらに、核実験や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射、固体燃料式ロケットエンジンの実験に踏み切る可能性があると警告した。

 一方、米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は11日、北朝鮮が昨年5月に坑道を爆破し「廃棄した」と主張している北東部豊渓里(プンゲリ)の核実験場の敷地内の雪上に車両の姿や人の足跡が確認されたとする、12月7日撮影の衛星画像に基づく分析を明らかにした。

 同サイトは、実験場にはいまなお要員が残留していることを示すものだと指摘。何のために要員がいるのかは不明としている。



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