キム・ホジュン、所望刑務所へ移送確定:飲酒運転当て逃げの実刑、更生への道か

飲酒運転および当て逃げ事故を起こし、実刑判決が確定した韓国の人気トロット歌手キム・ホジュン(33)が、韓国で唯一の民営刑務所である所望(ソマン)刑務所に移送されたことが明らかになった。これは法曹関係者やキム・ホジュン公式ファンクラブが19日に発表した情報に基づいている。彼の移送は、今後の更生に向けた重要な一歩とみられている。

所望刑務所への移送詳細と背景

関係者によると、キム・ホジュンは8月18日に、これまで収監されていたソウル拘置所から京畿道驪州市に位置する所望刑務所へと移された。所望刑務所は2010年に設立された韓国で唯一の「教化中心」を掲げる民営刑務所であり、キリスト教財団「アガペー」が政府から委託を受け、非営利方式で運営している。

この特殊な刑務所に入所できる受刑者には厳しい条件が設けられている。具体的には、懲役7年以下の刑を言い渡され、残りの刑期が1年以上で、かつ前科2犯以下の男性受刑者に限定される。さらに、麻薬や組織暴力団関連の事犯者は除外され、法務部による厳格な選別が行われる。報道によると、プロテスタント信者であるキム・ホジュンは、周囲の勧めもあり、この所望刑務所への入所を決定したという。

キム・ホジュン、飲酒運転当て逃げ事件の経緯

キム・ホジュンの実刑確定に至るまでには、一連の複雑な経緯があった。彼は昨年5月、ソウル市江南区狎鴎亭洞の道路で、飲酒状態で車を運転しセンターラインを越え、タクシーに衝突後、現場から逃走した。さらに事態を悪化させたのは、事故後にマネージャーを身代わりに警察に出頭させたり、車のドライブレコーダーのメモリーカードを意図的に破壊したりしたことが明らかになった点だ。これらの行為は世間から強い批判を浴びた。

当初、キム・ホジュンは飲酒運転の事実を強く否定していたが、事故発生から約10日後にようやく犯行を認めた。その後、一審および二審で懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡され、キム・ホジュン側が上告を断念したことで、この判決が確定した。

飲酒運転当て逃げ事故で実刑が確定し、所望刑務所に移送されたキム・ホジュン歌手飲酒運転当て逃げ事故で実刑が確定し、所望刑務所に移送されたキム・ホジュン歌手

公式ファンクラブからのメッセージ

キム・ホジュンの公式ファンクラブ「トバロッティ」は、彼の移送を受けて19日に公式な告知を行った。告知文には「キム・ホジュンさんは8月18日に新しい所に生活の場を移しました。新たな環境によく適応し、元気に過ごせるよう、温かい祈りと励ましをお願いします」と綴られており、ファンに対し、新しい環境での彼の順応と健康を願うメッセージが送られた。

所望刑務所への移送は、キム・ホジュンにとって、自身の犯した罪と向き合い、更生を深く考える期間となるだろう。社会からの厳しい目が注がれる中、彼がこの期間を経てどのように変化し、再び社会と向き合うのか、今後の動向が注目される。