中井貴一、『続・続・最後から二番目の恋』で第124回ドラマアカデミー賞主演男優賞に輝く

2025年4月から6月に放送されたドラマを対象とした第124回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞において、フジテレビ系ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』で主演を務めた中井貴一が主演男優賞を受賞しました。小泉今日子とのW主演で描かれた大人の恋愛コメディーは、多くの視聴者の心を掴み、その演技が高く評価された形です。

『続・続・最後から二番目の恋』が描く大人の共感

本作は、古都鎌倉を舞台に、59歳の吉野千明(小泉今日子)と63歳の長倉和平(中井貴一)という二人の大人を主人公とした人気シリーズの第3期です。加齢に伴う不安や葛藤を抱えつつも、“第2の人生”を前向きに生きようとする彼らの姿は、幅広い世代からの共感と称賛を集めました。特に、不器用で理屈っぽいながらも、お人よしで心優しい和平のキャラクター、そして千明を深く大切に思う姿勢が、多くの視聴者に愛される要因となりました。

視聴者を魅了した中井貴一の「長倉和平」像

中井貴一が演じた長倉和平は、その飾らない性格が俳優自身のイメージと絶妙にマッチし、視聴者の感情移入を深めました。投票コメントでは、「長倉和平の飾らない性格が中井貴一さんとすごくマッチしていて感情移入できました!」といった声や、「いい年したって抱き締めてもいいじゃないですか、とギュッと千明を抱き締めてあげたところが最高でした」といった、和平の人間味あふれる行動に対する感動の声が寄せられています。中井貴一の深みのある演技が、この魅力的なキャラクターをさらに際立たせました。

第124回ドラマアカデミー賞で主演男優賞に輝いた俳優・中井貴一第124回ドラマアカデミー賞で主演男優賞に輝いた俳優・中井貴一

受賞の喜びと、ドラマが描いた「鎌倉と人生」へのメッセージ

今回の受賞を受けて中井貴一は、「皆で必死に作り上げたものなので、この受賞は、私だけでなくチームとして大変うれしく感じています」とコメントし、チーム全体での喜びを分かち合いました。11年ぶりの続編にもかかわらず人気を集めた要因については、「何らかの困難を抱えながら、大人たちが右往左往しながら必死に生きるという非常に現実的なものと、鎌倉という街の持つファンタジーさとの融合が、皆さまに支持を頂いたと思います」と分析しました。最終回後には“ロス”の声も多く聞かれ、中井は視聴者に向けて「ドラマは終わりましたが、皆さまの心の中で、吉野千明、長倉家は、あの鎌倉で生き続けてまいります。懐かしく思っていただけることがありましたら、どうか鎌倉の風に当たりにいらしてください」と温かいメッセージを送りました。

中井貴一の主演男優賞受賞は、『続・続・最後から二番目の恋』が単なる恋愛コメディーに留まらず、人生の機微を描き、多くの人々に勇気と共感を与えた証と言えるでしょう。

参考文献