瀬戸あゆみ、難病公表後の“リアルな現状”告白「わたしはいつまで母を続けていけるだろうか」

モデルの瀬戸あゆみが22日、自身のインスタグラムを通じて、公表している難病「脊椎小脳変性症」との闘病生活と子育てにおける率直な胸の内を長文で報告した。今年2月に難病を患っていることを明かして以来、彼女の近況に多くの注目が集まっている。今回の投稿では、病状の進行と母親としての葛藤、そして家族への深い愛情が語られている。

難病「脊椎小脳変性症」を公表し、近況を報告したモデル瀬戸あゆみ。子育てと病状のリアルを語る難病「脊椎小脳変性症」を公表し、近況を報告したモデル瀬戸あゆみ。子育てと病状のリアルを語る

母親と同じ難病、迫る現実に直面

瀬戸は、自身の母親も同じ病気を患っていたことを告白した。母親は21歳で瀬戸を産み、30歳で発症したという。彼女は、母親が若くして病気と向き合いながらも、ごく普通の母親として育児をしていた記憶を語る。現在31歳で母親となった瀬戸自身も、母と同じく30歳頃に症状が出始めたとされており、病気はゆるやかに進行している。この共通の運命に直面し、瀬戸は「わたしはいつまで母を続けていけるだろうか」という切実な問いを投げかけている。進行性の病であるため、この問いは彼女にとって日々の重い課題となっている。

進行する病状と育児の苦悩

脊椎小脳変性症は、運動神経を司る小脳が破壊・消失し、運動失調を主な症状とする神経疾患だ。瀬戸の病状は日々進行しており、歩き方は明らかに不安定で、階段の上り下りには手すりが必須。突然バランスを崩して転倒することも頻繁に起こるという。このような身体的な困難から、現在の育児には多くのサポートが不可欠だ。保育園、区のヘルパーサービス、シッター、仕事仲間、友人、そして家族といった多くの人々の支えがあってこそ、子育てができていると彼女は綴る。母親が10年間健康な体で当たり前にこなしていたことが、自分には息子にしてあげられないかもしれないという現実に、悲しみと不甲斐なさを感じていると心情を吐露した。

精神的な負担と夫からの支え

身体的な症状だけでなく、精神的な負担も大きい。最近はストレスからか、一日中空腹感に悩まされ、夜中に2時間おきに目が覚めては食べたり泣いたりする日々が続いているという。しかし、そんな苦しい状況の中でも、夫の存在が大きな支えとなっている。夫が隣で苦しむ瀬戸の頭を優しく撫でてくれると、不思議と落ち着いて眠りにつけることもあると明かし、夫婦の深い絆を垣間見せた。

公表の理由と揺るぎない母親の愛情

瀬戸が病気を公表したのは、同じ境遇の人々に何かを伝えたいという強い思いからだ。その思いは今も変わらず、だからこそ自身の「リアル」な現状を届け続けている。病気であっても子どもを持つことは素晴らしいこと、家族がいること、そして病気でも幸せを感じる瞬間がたくさんあると語る。息子を産んだことは全く後悔しておらず、人生で最も幸福なことであると断言。そして、家族への感謝と深い愛情を改めて表明した。

瀬戸は「Zipper」などのファッション雑誌でモデルとして活躍したほか、アパレルや飲食店プロデュースなど多岐にわたる活動を展開してきた。私生活では2024年3月に第1子となる男児の出産を報告している。彼女の言葉は、難病と向き合いながらも力強く生きる一人の母親の姿を浮き彫りにし、多くの人々に勇気と共感を与えている。

参考文献

  • 報知新聞社 (Yahoo!ニュース掲載記事より)