NHK朝ドラ『ばけばけ』で話題!レフカダ・ヘブンの写真に写る謎の女性の正体に迫る

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」は、14日の放送で世帯視聴率16.1%を記録するなど、好調を維持しています。ヒロイン・松野トキ(高石あかり)と家族の物語から、英語教師レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)との新たな展開へと移行する中で、視聴者の間で注目を集めているのが、ヘブンが大切にしている一枚の写真に写る女性の存在です。この写真が物語にどのような意味を持つのか、そしてその女性の正体について掘り下げていきます。

「ばけばけ」物語の核となる一枚の写真

物語の第36回で、女中を務めるトキはヘブンの机に置かれたフォトフレームに飾られた女性の写真に初めて目を向け、「きれいな方」と呟きました。この写真は、ヘブンにとって非常に重要な意味を持つことが示唆されます。

第37回では、トキがうっかりビールを部屋中に噴き出してしまいそうになるハプニングが発生。慌てたヘブンが真っ先に守ろうとしたのが、このフォトフレームでした。このエピソードは、写真の女性がヘブンにとってかけがえのない存在であることを強く印象づけました。

イライザ・ベルズランド:ヘブンの大切な同僚

写真に写る女性の正体は、イライザ・ベルズランド(シャーロット・ケイト・フォックス)。彼女はヘブンが米国新聞社時代に同僚だった人物で、ヘブンに日本行きを勧めたのもベルズランドでした。ヘブンは彼女に好意を寄せている様子が描かれており、この写真が彼の過去と感情に深く関わっていることが示されています。

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」で松野トキ役を演じる高石あかりさんNHK連続テレビ小説「ばけばけ」で松野トキ役を演じる高石あかりさん

実在したモデル:小泉八雲とエリザベス・ビスランドの出会い

劇中のイライザ・ベルズランドには、実在のモデルがいます。それが、米国で活躍した新聞記者のエリザベス・ビスランドです。彼女は、日本文学を世界に紹介した小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とも深い関わりを持っていました。

1890年、40歳だった小泉八雲が島根県松江市に来日した際、ビスランドは29歳でした。遡ること8年前の1882年、ビスランドは米紙「タイムズ・デモクラット」に掲載された八雲の記事「死んだ花嫁」を読み、その社会派ルポルタージュに深く感動し、ジャーナリストを目指すことを決意します。

ビスランドは憧れの八雲に近づこうと書店で待ち伏せし、自作の文章を読んでもらいます。八雲はその才能を認め、ビスランドを同じ新聞社に迎え入れたとされています(小泉八雲記念館などを参考)。

米国女性ジャーナリストの草分けとしての活躍

ビスランドは入社後、たちまち頭角を現し、米国女性ジャーナリストの草分け的存在となります。また、評判の美人であった彼女は、小泉八雲記念館に残る写真からもその美しさがうかがえます。八雲はビスランドに惹かれ、ビスランドも当初から八雲に憧れていたため、二人は互いに心を通わせるようになります。

ビスランドは入社から6年後の1888年、キャリアアップのためニューヨークの雑誌「コスモポリタン」に転職します。ニューオリンズとは2000キロ以上離れた場所でしたが、二人はその後も手紙でのやり取りを続けたと伝えられています。

「ばけばけ」に登場する写真の女性、イライザ・ベルズランドは、小泉八雲と深い交流を持った実在の女性ジャーナリスト、エリザベス・ビスランドがモデルでした。彼女の存在は、レフカダ・ヘブンの人物像に深みを与え、物語に歴史的な背景と人間ドラマの奥行きをもたらしています。この謎の女性が、今後の物語にどのように絡んでくるのか、その展開に注目が集まります。

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