2025年に向けて、世界三大ミスコンテストの一つ「ミス・ワールド」の日本代表を選出する国内選考会、「ミス・ワールド・ジャパン2025」のファイナリスト発表会見が8月22日、都内で開催されました。この日、選ばれし34名のファイナリストのうち32名が登壇し、グランプリ獲得に向けた抱負や自己紹介、質疑応答に臨みました。「Beauty with a Purpose(目的のある美)」という理念のもと、社会貢献や人道支援に「美」の力を活かすことを目指す本大会で、それぞれの個性と情熱が輝きを放ちました。
世界三大ミスコン「ミス・ワールド」の理念と日本大会
「ミス・ワールド」は、約130の国と地域が参加する国際的なミスコンテストで、日本国内選考会は2019年から毎年開催されています。対象は、満16歳以上28歳以下の日本国籍を有する未婚女性。「目的のある美」という独自の理念を掲げ、単なる外見の美しさだけでなく、知性、才能、社会貢献への意欲を兼ね備えた女性が評価されます。ファイナリストたちは、それぞれの専門分野や経験を活かし、社会にポジティブな変化をもたらすことを目指し、自己の可能性を追求します。
空手世界チャンピオン田中利奈:強さと心の育成
大学2年生で空手の世界チャンピオンに輝いた経験を持つ田中利奈さんは、空手から学んだのは「ただ強くなることだけではなく、礼儀や思いやり、困難に立ち向かう心」だと語りました。彼女は「心を育む大切さを伝えていきたい」と「ミス・ワールド」への明確な目標を掲げ、自身の魅力として「どんな困難でも笑顔で乗り越えること」と「世界チャンピオンだった私と『ミス・ワールド』の私とのギャップ」を挙げ、報道陣に明るい笑顔を見せました。
ミス・ワールド・ジャパン2025ファイナリスト発表会見に登壇した元空手世界チャンピオンの田中利奈さん
9カ国語操る医大生Lara:世界をつなぐ語学力
ドイツで医大生として学ぶLaraさんは、英語、フランス語、スペイン語、中国語、ロシア語、日本語、イタリア語、ポルトガル語、ドイツ語の9カ国語を話す“ハイパーポリグロット”であることを明かしました。これらの語学力は、毎日30分間世界中の人々とオンラインで会話を続けることで培ったと言います。8歳からアーティスト活動で多様なブランドとコラボレーションしてきた経験も持ち、「語学は世界のコミュニケーションにおいて、人と人をつなげる力がある」と強調。「ミス・ワールド」の舞台を通して、この語学力を活かし、世界中の人々をつなげたいという大きな夢を語りました。
チアダンス経験者・星野愛:若者の夢を応援
アニメ「【推しの子】」のキャラクターと同名を持つ星野愛さんは、5歳からアルビレックス新潟でチアダンスを始め、大学では全国大会に出場した経歴を披露しました。15年間のチアダンスで培った明るさと笑顔を武器に、大学のミスコンでもグランプリを獲得した実績があります。現在は、「自分の人生に期待し、夢をかなえていく若者を増やしたい」との思いから、大学生にリーダーシップやコミュニケーションの基礎を教える仕事に従事。若者の可能性を広げることへの熱い意欲を示し、「ミス・ワールド」を通してその活動をさらに展開したいと目を輝かせました。
獣医学生・西田采央:「アニマルフレンドな社会」を目指して
獣医師を目指し、大学で勉学に励む西田采央さんは、マハトマ・ガンジーの「Be the change that you wish to see in the world.」という言葉を大切にしています。彼女は「私もチェンジを起こせる人になりたい」と決意を表明。獣医学生としての専門知識と「ミス・ワールド」での新たな出会いを通じて、「アニマルフレンドな社会」の実現を目指すと宣言しました。日頃から犬の目線に立った社会作りを意識し、犬の散歩時にアスファルトの熱さを確認するなど、具体的な行動を通じて学びを深めていると語りました。「多くの人々の考えを吸収し、行動に移すことを大切にしていきたい」と、柔軟な姿勢と探究心を見せました。
まとめ
今年の「ミス・ワールド・ジャパン2025」ファイナリストたちは、それぞれの専門分野や情熱を社会貢献へと結びつけようとする「目的のある美」を体現しています。空手で培った精神力を持つ田中さん、語学で世界をつなぐLaraさん、若者の夢を応援する星野さん、そしてアニマルフレンドリーな社会を目指す西田さんなど、多種多様なバックグラウンドを持つ候補者たちが、グランプリの座を競い合います。彼女たちの活動は、単なる美の祭典に留まらず、社会にポジティブな影響を与える可能性を秘めており、今後の活躍が大いに期待されます。