2026年にアメリカ、カナダ、メキシコの北中米3カ国で共同開催されるサッカーのワールドカップ(W杯)を巡り、ドナルド・トランプ米大統領が「ロシアのプーチン大統領が(米国に)来るかもしれない」と発言し、国際社会の注目を集めています。この発言は、世界最大のスポーツイベントと複雑な米ロ関係が交錯する中で飛び出し、今後の展開が注目されます。
2026年FIFAワールドカップの概要とトランプ氏の発言
2026年FIFAワールドカップは、史上初の3カ国共同開催となり、アメリカ、カナダ、メキシコの広範囲な地域で熱戦が繰り広げられます。トランプ大統領は、この世界的祭典の際に、多くの海外からの観戦客を歓迎する文脈で、ウラジーミル・プーチン露大統領の訪米の可能性について言及しました。これは単なるスポーツイベントの枠を超え、外交的な意味合いも含む発言として受け止められています。
プーチン大統領訪米の背景とトランプ氏の意図
プーチン大統領がアメリカを訪れる可能性は、W杯の組み合わせ抽選会や主要な試合観戦など、様々なイベントを通じて現実味を帯びるかもしれません。トランプ大統領は、記者団に対し「ここにひどく来たがっている人物から写真が送られてきた」と述べ、「その男の名はウラジーミル・プーチンだ」と続けて、プーチン大統領との記念写真を示しました。この行動は、トランプ氏がプーチン氏との個人的な関係を強調し、同時にW杯の機会を政治的な舞台として捉えていることを示唆しています。
米ホワイトハウスで記者団にプーチン露大統領との記念写真を見せるトランプ米大統領
ウクライナ情勢と実現可能性への影響
プーチン大統領の訪米が実現するかどうかは、ロシアによるウクライナ侵攻という現在の国際情勢に大きく左右されます。トランプ大統領自身も、ウクライナ情勢の「展開次第」であると慎重な姿勢を示しつつ、「今後の数週間でいろんなことが起こるだろう」と述べ、状況が流動的であることを強調しました。国際刑事裁判所による逮捕状が出ているプーチン大統領の移動には、国際法上の複雑な問題も絡むため、実現には多くの課題が伴います。
過去の会談で向かい合って話すドナルド・トランプ氏とウラジーミル・プーチン氏
W杯の開催期間と決勝の地
2026年W杯は、来年6月11日に開幕し、約1ヶ月間にわたって開催されます。決勝は、7月19日にアメリカのニュージャージー州で行われる予定です。この大規模な国際イベントは、スポーツの祭典であると同時に、外交や国際関係に新たな局面をもたらす可能性を秘めています。プーチン大統領の訪米が実現するか否か、そしてそれが米ロ関係やウクライナ情勢にどのような影響を与えるのか、引き続き世界の注目が集まるでしょう。
参考文献:
- AP通信(2025年8月22日)配信記事
- 毎日新聞(2025年8月16日)掲載記事





