週刊文春、48年続いた「和田誠デザイン」に幕 9月から新表紙へ

「週刊文春」は、長年にわたり読者に親しまれてきた表紙デザインを2024年9月から一新することを発表しました。これは、48年間にわたり同誌の顔として数々のイラストを手がけてきたイラストレーター、故・和田誠さん(2019年10月死去)への深い感謝とともに、新たな時代の幕開けを告げるものです。28日発売号では、表紙に「和田誠さん、48年間ありがとうございました。来週から表紙が変わります」というメッセージが掲載され、読者への感謝と変更が告知されました。

和田誠氏への48年間の感謝を伝える、9月からの表紙変更を告知する「週刊文春」の特別号表紙和田誠氏への48年間の感謝を伝える、9月からの表紙変更を告知する「週刊文春」の特別号表紙

48年続いた「和田誠デザイン」の歴史と功績

「週刊文春」は1959年4月に創刊され、当初は女性のポートレートを表紙に採用していました。しかし、1977年5月からは和田誠氏のイラストが表紙を飾るようになり、そのデザインは瞬く間に同誌の象徴となります。同社は、和田氏の作品を「ポップで鮮やかな色彩は、それまでの週刊誌の表紙の概念を覆した」と高く評価しています。氏のイラストは、硬派なニュースが並ぶ誌面の中で、読者に親しみやすさと芸術性を与え、幅広い層からの支持を得ることに貢献しました。

故・和田誠氏への感謝と未来への継承

和田誠氏が2019年に逝去された後も、「週刊文春」は彼の功績を称え、アンコール企画として過去の表紙デザインを再利用してきました。今回のデザイン変更にあたり、同社の担当者は、和田氏のイラストが「女性読者も多く、女性が手に取りやすい週刊誌を目指してきた」と語り、その役割の重要性を強調しています。9月以降の新デザインについても、「これまでのカラーを尊重し、似たテイストになると思います」とコメントしており、長年のファンが愛した週刊文春らしさを保ちつつ、新たな一歩を踏み出す姿勢を示しています。

結論

「週刊文春」の表紙デザイン変更は、48年という長きにわたり文化の一端を担ってきた故・和田誠氏への感謝と共に、雑誌が時代と共に進化し続ける姿を映し出しています。新しいデザインがどのような形で読者の目に触れるのか、そしてその中に和田氏が築き上げた精神がどのように継承されていくのか、今後の展開が注目されます。


参考文献: