ロシア、ウクライナに大規模攻撃を実施:キーウ民間地が標的に、国際社会は非難強める

8月28日未明、ロシアはウクライナに対し、ミサイルとドローンによる大規模な攻撃を敢行し、国際社会からの強い非難を浴びています。特に首都キーウでは住宅地が標的となり、多数の死傷者が出たことが報告されています。この攻撃は、トランプ米大統領による和平努力を損なうものとして、米政権のウクライナ・ロシア担当特使からも批判の声が上がっています。

ロシアの大規模攻撃と国際社会の反応

ロシアによる28日未明の攻撃は、広範囲にわたるものでした。キーウ当局者によると、市内では少なくとも23人が死亡する悲劇に見舞われました。米政権のケロッグ特使は、自身のSNSへの投稿で「標的は兵士や武器ではなく、キーウの住宅地だ」と指摘。民間列車、欧州連合(EU)と英国の公館、そして罪のない一般市民が攻撃されたと厳しく批判しました。ホワイトハウスのレビット報道官は、トランプ大統領が今回のキーウへの夜間攻撃について「不満に感じている」と表明しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、トランプ氏の戦争終結に向けた努力がある中で、今回の大規模攻撃が「ロシアの外交に対する答え」を世界に示すものだと述べ、「ロシアは交渉のテーブルの代わりに弾道弾を選んだ」「殺りくを続けることを選んだ」と非難し、対ロシア追加制裁を呼びかけました。この攻撃は、2022年の全面侵攻開始以来、2番目に大きな規模であったとされています。

ロシアのミサイル攻撃により被害を受けたキーウの集合住宅で救助活動を行う隊員たち。ウクライナへの大規模攻撃の現場。ロシアのミサイル攻撃により被害を受けたキーウの集合住宅で救助活動を行う隊員たち。ウクライナへの大規模攻撃の現場。

攻撃の規模と広がる被害

EUと英国は、ロシアの特使を呼び出し、今回のキーウ攻撃に対する強い抗議を伝えました。両公館の現場では死傷者の報告はなかったものの、ゼレンスキー氏によると、攻撃によりトルコの企業とアゼルバイジャン大使館も被害を受けています。レビット報道官は、この状況についてトランプ大統領が後ほどさらに詳しく述べるとしました。同報道官は、ロシアの攻撃による死者の増加に加え、ウクライナによる8月の攻撃でロシアの石油精製施設にも大きな被害が出ていることに触れ、「おそらく双方は戦争を自ら終わらせる準備ができていないのだろう」との見解を示し、「トランプ大統領は戦争終結を望んでいるが、両国のリーダーが戦争を終わらせる必要があり、終結を望む必要がある」と強調しました。

EUのフォンデアライエン欧州委員長は、「ロシアはウクライナを恐怖に陥れるためなら手段を選ばず、民間人を盲目的に殺害し、EUさえも標的にするつもりだ」と述べ、20秒内に2発のミサイルがEU事務所付近に着弾したと明かしました。また、EU諸国が近く、ロシアに対する制裁第19弾をまとめるとともに、凍結されたロシア資産をウクライナ支援に活用する方法を巡り作業を進めていることを明らかにしました。

ロシア側の主張とウクライナ全土への影響

一方、ロシアは今回の攻撃について、軍事産業施設と空軍基地に打撃を与えたと発表。ウクライナがロシアの標的を攻撃したとも述べ、和平交渉に依然として関心があるとの姿勢を示しました。

キーウでは、攻撃中に爆発音が鳴り響き、煙が夜空に立ち昇り、上空ではドローンが旋回している様子が目撃されました。クリチコ市長は、これをここ数カ月で最大規模の攻撃だと表現しました。当局者らによると、数時間にわたる攻撃で少なくとも63人が負傷し、市内の全地区で建物が被害を受けました。ウクライナ全土では、インフラや鉄道施設が攻撃対象となり、同国軍によると13カ所に及んだとのことです。また、ウクライナ国営送電会社ウクレネルゴは、エネルギー施設も攻撃され、停電が発生したと発表し、広範な影響が出ていることがうかがえます。

今回のロシアによるウクライナへの大規模攻撃は、紛争の深刻さを改めて浮き彫りにし、国際社会にさらなる緊張をもたらしています。民間人への甚大な被害とインフラへの破壊は、和平への道のりが依然として険しいことを示唆しており、各国による外交努力と支援の継続が強く求められています。

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