子どもの教育には年間1000万円もの留学費用を惜しまず投資する一方で、おこづかいは一切与えず、死後も財産を残さないと公言するハイヒール・モモコさん。その独特な教育方針は、子どもたちがお金の重みと価値を深く実感できるよう意図されています。芸能活動と32年間の結婚生活の中で3人の子どもを育ててきたモモコさんは、同じように育てたつもりでも、それぞれの子どもたちが全く異なる性格と金銭感覚を培ったと語ります。
子育てにおける金銭教育の重要性を語るハイヒール・モモコさん。
ラスベガスでの金銭感覚:三者三様の「思い出作り」
モモコさんの子育て哲学を象徴するエピソードの一つに、子どもたちを連れて行ったラスベガス旅行があります。当時、長男は高校生、次男は中学生、そして娘は小学生でした。モモコさんは彼らに「思い出を作りなさい」と声をかけ、それぞれにおこづかいを渡しました。この時、子どもたちが示したお金に対する反応はまさに三者三様で、それぞれの個性や将来の金銭感覚が色濃く現れていました。
長男:慎重派に見るお金の価値
長男は、欲しかったヘッドホンを見つけても、「もし壊れたらアフターサービスが受けられないから」と購入をためらいました。モモコさんが「せっかくの思い出作りなのだから、何か買えば?」と促すと、彼はスノーボードのミニチュア版を選びました。しかし、それも束の間、「これ、2.7キロもあるから荷物が重量オーバーにならないかな?」と今度は荷物の心配を始めたのです。先のことまで考えて慎重に行動する長男は、モノの価値だけでなく、それに付随する実用性や将来的な負担まで考慮するタイプであることが伺えます。
次男:経験重視派の「心の思い出」
対照的に次男は、街で現地の人と一緒に写真を撮り、おこづかいをチップとして渡して「これが俺の思い出だ!」と満足げでした。翌日、改めて「思い出に何か買いなさい」と言われると、「絶叫マシンに乗ってきた。心の思い出になるから」と述べ、モノではなく体験にこそ価値を見出すユニークな金銭感覚を披露しました。生まれたときから手がかからずおとなしかった長男に対し、次男は常にじっとしていられない活発な性格で、そのキャラクターの違いがお金の使い方にも如実に表れていました。周りからは「長男はドラえもんの出来杉くんのようだが、イマドキの子としては次男が普通だ」という声もあったそうです。
娘:戦略的交渉術を駆使する現実派
一番下の娘が選んだのは、レインボー柄が施されたアメリカらしい可愛らしい白いスニーカーでした。しかし、彼女は「これは白いスニーカーで普段の生活にも使えるから、家のお金で買って」と、親に対して巧妙な交渉を持ちかけたのです。小学生ながらも、長男とは異なる意味で堅実かつ戦略的な金銭感覚を持ち合わせており、自分の欲しいものを手に入れるための方策を熟考する姿は、まさにその後の「らしさ」が確立されていた瞬間だったとモモコさんは振り返ります。
まとめ:自立を促す「お金の重み」教育
ハイヒール・モモコさんの子育てにおける金銭教育は、子どもたちに金銭感覚やお金の重みを自然に学ばせる独特なアプローチと言えるでしょう。多額の教育投資を行う一方で、日々の生活ではおこづかいを与えず、自ら稼ぎ、自ら考える機会を与えることで、それぞれの子どもたちが持つ個性が育まれ、お金に対する多様な価値観が形成されていきました。モモコさんの経験は、親が与えるだけでなく、子ども自身が「お金」という現実と向き合うことの重要性を示唆しています。
参考文献
- CHANTO WEB (2025年8月31日). 「留学費用に年間1000万円!ハイヒール・モモコ、子どもに『おこづかいは渡さない』『死んだ後もお金は残さない』と語るお金の教育」. Yahoo!ニュース.
https://news.yahoo.co.jp/articles/fd29b2459e8a943e10cb62fe9b660ce9f1ceb365