近畿地方、9月1日に記録的猛暑の恐れ – 最高気温更新と熱中症への厳重警戒を

近畿地方では、明日9月1日に高気圧に覆われ、記録的な猛暑となる見込みです。大阪、京都、奈良などで過去の9月における最高気温記録を更新する可能性があり、熱中症警戒が呼びかけられています。厳しい残暑は週明けも続く見通しで、体調管理が非常に重要となります。

近畿、9月1日記録的猛暑の恐れ – 最高気温更新か

明日9月1日の近畿地方は高気圧に覆われ晴れ、日中は厳しい残暑となるでしょう。昼間の最高気温は、大阪で36℃、豊岡で38℃、京都・彦根・奈良では37℃が予想されています。過去の9月最高気温記録(大阪 36.4℃/2023、京都 38.1℃/2010、神戸 35.9℃/2024、豊岡 38.0℃/2024、彦根 36.5℃/2024、奈良 36.9℃/2010、和歌山 35.8℃/1967)と比較し、今年は記録を更新する所も出る可能性があります。週明けも35℃前後まで気温が上がり、市街地では朝晩も下がりにくいため、時間を問わず熱中症に厳重な警戒を続けてください。
近畿各都市の予想最高気温と過去の9月最高気温記録近畿各都市の予想最高気温と過去の9月最高気温記録

「台風のたまご」動向に注目:週間天気は不確実

今週、日本の南海上では熱帯低気圧が発生し、日本付近に近づく可能性があります。この熱帯低気圧が台風へと発達するかは現時点では不確実ですが、熱帯由来の湿った空気の影響が懸念されます。湿った空気の流入が予想より強まれば、近畿を含む広範囲で雨となり、降り方が強まる恐れも。一方、流入が少なければ日差しが多く厳しい暑さが続く所もありそうです。この「台風のたまご」の動きによって天気・気温が大きく変わる可能性があるため、今後の最新情報に注意が必要です。
日本の南海上にある熱帯低気圧や高気圧の配置を示す週間天気図日本の南海上にある熱帯低気圧や高気圧の配置を示す週間天気図

熱中症の症状と対処法:命を守る迅速な判断

熱中症には多様な症状があり、その早期発見と適切な対処が重要です。初期症状は「手足がつる」「立ちくらみ」「めまい」「生あくび」「筋肉痛」「筋肉のこむら返り」など。また、汗が止まらない、あるいは汗が出ないといった発汗異常や、「なんとなく体調が悪い」「すぐに疲れる」といった倦怠感も初期のサインです。周囲から見て「イライラしている」「フラフラしている」「呼びかけに反応しない」「ぼーっとしている」といった、普段と違う変化があれば熱中症を疑い、積極的に声をかけましょう。症状が進むと、「頭痛」「嘔吐」「虚脱感」「強い倦怠感」「集中力や判断力低下」などが起こります。応急処置をしても症状が改善しない場合や、自力で水が飲めない、意識がおかしい時は、ためらわずに医療機関を受診するか、迷わず救急車(119番)を呼んでください。早期の専門的治療が命を守る上で不可欠です。
熱中症の様々な症状とその危険度を示すイラスト熱中症の様々な症状とその危険度を示すイラスト

近畿地方は9月1日に記録的猛暑が予想され、その後も厳しい残暑が続く見込みです。熱帯低気圧の影響で週間天気も不安定に。熱中症は命に関わるため、最新の気象情報を確認し、水分補給・休憩・涼しい場所への避難を徹底してください。体調に異変を感じたら、速やかに医療機関受診を。命を守る行動を最優先しましょう。

参考資料

  • 情報提供元: tenki.jp(日本気象協会)
  • 執筆者: 日本気象協会 関西支社 気象予報士 木村 司