日本映画界が活況を呈する中、俳優・吉沢亮(31)主演の映画『国宝』が観客動員数817万人、興行収入115億3000万円を記録し、大きな話題となっています。これは実写の日本映画としては、2003年公開の『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(173億5000万円)以来、実に22年ぶりの興行収入100億円突破という快挙です。歴代興収でも『南極物語』(1983年/110億円)を抜き、実写邦画作品で歴代2位にランクインしました。『国宝』の勢いが止まらない中、9月19日にはさらに注目を集めるもう1本の超大作、映画『宝島』の公開が控えており、日本映画の新たな潮流を予感させています。
邦画界を席巻!『国宝』の驚異的なヒットとその影響
映画『国宝』は6月6日の公開以来、日本全国で圧倒的な人気を博し、公開から3ヶ月近くが経過した現在も興行収入を伸ばし続けています。この記録的な大ヒットは、コロナ禍以降、厳しい状況が続いていた映画業界に大きな希望をもたらしました。邦画のスケールやエンターテインメント性が再び評価されるきっかけとなり、次なる大作への期待感を高めています。
期待の超大作『宝島』:壮大なスケールと豪華キャスト
次に控える超大作『宝島』は、「第160回直木賞」を受賞した真藤順丈氏の同名小説を原作としています。舞台は第二次世界大戦後、日本に見捨てられ、アメリカに支配された混沌とした沖縄。すべてを失った時代を、”戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちが全力で駆け抜ける姿を壮大なスケールで描くサスペンス感動超大作です。
監督を務めるのは、大河ドラマ『龍馬伝』(NHK総合)、映画『るろうに剣心シリーズ』や『レジェンド&バタフライ』など、数々のヒット作を手掛けた大友啓史氏。主演には実力派俳優の妻夫木聡(44)を迎え、広瀬すず(27)、窪田正孝(37)、永山瑛太(42)といった豪華俳優陣が脇を固めます。彼らが織りなす重厚な人間ドラマと、歴史の荒波にもまれながらも生き抜こうとする若者たちの姿が、観客に深い感動を与えることでしょう。
映画「宝島」で主演を務める俳優・妻夫木聡。
製作費25億円!日本映画の常識を覆す挑戦
『宝島』の製作費はなんと25億円。これは一般的な邦画の製作費としては破格の金額であり、通常では考えられない規模です。参考までに、『国宝』の製作費が12億円であったことを考えると、『宝島』はその倍以上もの予算が投じられています。
「『国宝』でさえ、その莫大な製作費から“回収は不可能”とまで言われていました。それが超大ヒットを記録したから良かったものの、『宝島』の製作費はその比ではない。まさに桁違いの金額です」と、ある芸能プロ関係者は語ります。この巨額の製作費は、作品のクオリティを追求し、日本映画の可能性を広げようとする制作陣の並々ならぬ意気込みを物語っています。
長時間上映が新たなトレンドに?観客の反応と課題
最近の邦画ヒット作には、上映時間の長い傾向が見られます。『国宝』は2時間55分、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』も2時間35分と、3時間に近い、あるいは超える作品が増えています。そして、『宝島』も上映時間が3時間11分(191分)と、かなり長尺であることが明らかになりました。
この長時間上映に対し、インターネット上では様々な声が上がっています。
- 「宝島3時間11分!!すご!!うーん、原作を先に読んでおくべきか…」
- 「国宝に続いて宝島も大ヒットしたら日本映画は3時間程度の映画がスタンダードになるかも…しれない?」
- 「宝島190分かあ~。膀胱がしんどいけど映画館で観ておきたい。3時間超えの映画を自宅でノイズ無しの集中した状態で観るのはほぼ不可能だからなあ」
- 「宝島…3時間超えか。ちょっとスルーかなあ」
- 「『宝島』の上映時間191分もあるのね…3時間11分はほぼタイタニックなのよ」
といった驚きや期待、そして長尺映画ならではの懸念が交錯しています。
動画配信サービスの普及により、自宅で映画を鑑賞するライフスタイルが定着する中で、映画館でこそ体験できる圧倒的なクオリティを目指し、上映時間を気にせず制作される作品が増えているのは事実です。果たして、『宝島』もこの挑戦的な試みが観客に受け入れられるのか、大きな注目が集まっています。
妻夫木聡にのしかかる「勝負の秋」
『宝島』の成功は、主演を務める妻夫木聡さんにとって特に大きなプレッシャーとなるでしょう。高い製作費と期待が集まる超大作の座長として、その重責は計り知れません。さらに、映画の公開と並行して、妻夫木さん主演の日曜劇場ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系)もスタートします。
「『宝島』の興行収入に加え、ドラマの視聴率も妻夫木さんにとっての試金石となるでしょう。まさに“勝負の秋”を迎えることになりますね」と前述の芸能プロ関係者は指摘します。数々の大作で主役を演じてきた妻夫木聡さんのキャリアにおいて、今年の秋は今後の方向性を決定づける重要な時期となりそうです。
まとめ
吉沢亮主演の『国宝』が記録的な大ヒットを飛ばし、日本映画界に新たな活気をもたらしています。そして、その成功に続く形で、妻夫木聡主演の超大作『宝島』が公開を控えています。25億円という破格の製作費、3時間11分という長尺、そして豪華なキャストとスタッフ陣が織りなす壮大な物語は、現代の日本映画が目指す新たな可能性を示唆しています。配信サービスが普及する中で、映画館でしか味わえない体験を追求する姿勢は、観客にどのような感動を与えるのでしょうか。主演の妻夫木聡さんにとって「勝負の秋」となるこの時期、日本映画界の未来を左右する大きな挑戦の行方が注目されます。
参考文献:





