「せいろ蒸し」ブームを牽引するりよ子さんの魅力と簡単ヘルシーレシピの秘密

近年、日本全国で「中華せいろ」、通称「せいろ」を使った蒸し料理、すなわち「せいろ蒸し」が大きなブームを巻き起こしています。料理写真共有サービス「スナップディッシュ」が選出する「料理SNSトレンド大賞」で2023年と2024年の2年連続で「せいろ蒸し」が選ばれるなど、その人気は確かなもの。無印良品が2024年秋にせいろを発売した際には、わずか10日で店舗・オンラインともに完売するほどの注目を集めました。この一大ブームの火付け役として注目されているのが、2023年4月にインスタグラムでの発信を開始し、「料理発信者」として活動する“りよ子”さんです。2024年9月に刊行された初の著書『すべてを蒸したい せいろレシピ』は30万部を超えるベストセラーとなり、早くも9月25日には続編『すべてを蒸したい せいろレシピ、おかわり!』が発売されます。本記事では、8月に実施されたりよ子さんへのインタビューを基に、なぜ今これほどまでに「せいろ蒸し」が多くの人々を魅了しているのか、その秘密を探ります。

「からだ整いごはん」を生み出した背景:せいろとの出会い

現在、SNS関連の仕事と「料理発信者」という二つの顔を持つりよ子さん。彼女が蒸し料理に深く傾倒し始めたのは、およそ3年半前のこと。引っ越しを機に調理道具を一新する際に「せいろ」を購入したのが始まりでした。りよ子さんはその時のことを「見た目がとても可愛らしく、手に取った時の木の温もりが心地よかった」と振り返ります。幼い頃に祖母の家でせいろを目にしていたことも、手に取るきっかけの一つになったと言います。

料理研究家りよ子さんが考案したせいろ蒸しのアレンジレシピ、冷凍うどんを使った簡単料理の例。右には笑顔のりよ子さん。料理研究家りよ子さんが考案したせいろ蒸しのアレンジレシピ、冷凍うどんを使った簡単料理の例。右には笑顔のりよ子さん。

健康と美容を意識した食生活:せいろ料理の魅力

りよ子さんが本格的に料理を始めたのは22歳の頃、実家を出て一人暮らしを始めてからのことでした。当初は「クックパッド」などのレシピサイトを参考にしながら試行錯誤の日々。しかし、仕事が忙しくなると肌荒れに悩まされるようになり、食生活を見直すきっかけになったと語ります。「美容や健康を意識した食生活にしたいと思って調べたところ、野菜を中心とした蒸し料理が良いと知り、意識的にせいろを使うようになりました」と、彼女の「せいろ蒸し」へのこだわりは、自身の健康を追求する中で生まれたものだったのです。せいろを使うことで、素材本来の味を引き出し、油を控えめにしたヘルシーな料理が手軽に作れる点が、彼女のライフスタイルに合致しました。

30万部超えヒット作「すべてを蒸したい せいろレシピ」の多様な世界

りよ子さんの著書『すべてを蒸したい せいろレシピ』で紹介されているのは、驚くほど多岐にわたるレシピの数々です。ご飯やメインディッシュ、野菜を一度に調理できる「からだ整いごはん」や、蒸し焼きそば、ビビンパといった、一食で完結する手軽なレシピが満載。さらに、蒸し餃子やきんぴらごぼうなどの日常の一品料理から、「とろ〜りチーズのせいろフォンデュ」や「まるごとかぼちゃカレー」といった、おもてなしにもぴったりな華やかな料理まで。そして、驚くことにデザートまでせいろで楽しめるレシピが網羅されており、その汎用性の高さが多くの読者の心を掴んでいます。これらのレシピは、忙しい現代人のニーズに応える「時短」かつ「簡単」な料理でありながら、「ヘルシー」で「美味しい」という、現代の食生活に求められる要素をすべて満たしていると言えるでしょう。

まとめ

りよ子さんのSNSでの発信と、彼女のレシピをまとめた書籍の大ヒットは、「せいろ蒸し」ブームを確固たるものにしました。見た目の可愛らしさ、手軽さ、そして何よりも健康や美容に配慮した食生活を実現できるという「せいろ蒸し」の多面的な魅力が、多くの人々を惹きつけているのです。りよ子さんのように、素材の味を活かし、からだに優しい料理を求める声は今後も高まり、せいろを使ったヘルシーで多様なレシピへの関心はさらに拡大していくことでしょう。

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