モータースポーツ界に悲報:人気レーシングドライバー面野一さん逝去、53歳

モータースポーツ界に訃報が届きました。国内外のレースで活躍し、多くのファンに愛されたレーシングドライバー、面野一(おもの・はじめ)さんが令和7年8月28日に、闘病の末、入院先の病院で永眠されました。53歳でした。所属チームである「SAKAE MOTORSPORTS」が4日、公式X(旧Twitter)を通じて訃報を公表し、その功績と遺志が改めて注目されています。

「公団ちゃん」として愛されたレーシングドライバーの功績

面野一さんは、1973年(昭和48年)8月12日生まれ。そのキャリアの中で、モータースポーツに情熱を傾け、数々の足跡を残しました。特に2023年には自身のチーム「D.R.C EZO」を創設し、「ENEOSスーパー耐久シリーズ2023」にフル参戦。その斬新で個性的な風貌は瞬く間にSNSを中心に話題となり、参戦初日には親しみを込めて「公団ちゃん」という愛称がつけられました。YouTubeでのLIVE配信では、彼のマシンが映るたびにチャット欄やXで熱い議論が交わされるなど、常に注目の的でした。

モータースポーツ界を牽引したレーシングドライバー面野一氏モータースポーツ界を牽引したレーシングドライバー面野一氏

病と闘いながら最後まで「走ること」を諦めず

病気の診断を受けた後も、面野選手は「走ること」への情熱を一切諦めませんでした。SAKAE MOTORSPORTSは、面野選手と共に2025年も「ENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTON」と「MEC120 v.Granz Ama-Amaクラス」の二つのカテゴリーに参戦。彼は最後の瞬間までレーシングドライバーであり続け、その強い意志と挑戦する姿勢は多くの人々に感動を与えました。面野選手の走りにかける情熱は、まさにモータースポーツの真髄を体現するものでした。

面野選手の遺志を継ぎ、SAKAE MOTORSPORTSがレース継続へ

SAKAE MOTORSPORTSは、面野選手の遺志を背負い、彼と共に出場を予定していた今後のレースイベントへの参戦を予定通り継続することを発表しました。「2025北海道クラブマンカップ第4戦十勝3時間耐久レース」、「ENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTON第6戦岡山大会」、「MEC120第3戦岡山大会」、「MEC120第4戦富士大会」などが含まれます。特に北海道クラブマンカップ第4戦では、十勝スピードウェイで初めてv.Granzを走らせることを面野選手自身が非常に楽しみにしていました。新たなドライバーラインナップについては、後日改めて発表される予定です。

面野選手の訃報に際し、SAKAE MOTORSPORTSおよび関係者一同は、これまで面野選手の活動を応援してくださったファンの皆様、そしてご尽力くださった関係者の皆様に心より感謝の意を表しています。葬儀はご遺族のご意向により、関係者のみで執り行われました。彼の情熱と功績は、日本のモータースポーツ界に深く刻まれ、これからも多くの人々の記憶に残り続けることでしょう。