『THE オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ MOVIE』の特別上映イベントが開催され、主演・脚本・監督・編集を務めたオダギリジョーさん、池松壮亮さん、深津絵里さんが登壇しました。2021年に話題を呼んだドラマの劇場版である本作は、鑑識課警察犬係のハンドラー青葉一平にだけ、酒とタバコと女好きの欲望にまみれた犬の着ぐるみを着たおじさんに見える相棒の警察犬オリバーをオダギリジョーさんが演じる、奇想天外な設定が特徴です。イベントでは、作品への深い愛情と制作秘話が明かされました。
「THE オリバーな犬、(Gosh!!) このヤロウ MOVIE」特別上映イベントに登壇し、作品への情熱を語るオダギリジョー、池松壮亮、深津絵里。
オダギリジョー監督が明かす「映画興行の裏側と観客への願い」
オダギリジョー監督は、観客に向け「公開は9月26日ですが、オリバーを愛する皆さんに知っておいてほしい」と前置きし、映画興行における重要な点を語りました。「上映の最初の週で、その後の（上映の）かけ方が変わってくるんですよ。要は最初の金土日の動員が少ないと、翌週から上映回数が減り、朝一本や夜だけになることもあります。これは意外と知られていない事実です」と、映画トリビアを明かしました。
続けて監督は、「『時間ができた時に見に行けばいい』と思っている方も多いでしょうが、もし見たい方がいらっしゃれば、ぜひ最初の3日間で見てもらいたい」と切実に訴えました。作品に深く関わる者として、多くの人に届けるための熱い願いを語るオダギリ監督の言葉には、映画への並々ならぬ情熱が込められていました。
池松壮亮が語るオファー秘話：コロナ禍での出会いと「まさか」の即決
ドラマ版から続投する池松壮亮さんは、本作のオファーを受けた際の秘話を披露しました。「最初にこの映画の話を聞いたのはコロナ禍の始まりの頃、韓国でオダギリさんと共演中に夜お酒を飲んでいる時でした」と、意外な経緯を明かしました。
その時、オダギリ監督から「主人公にだけ着ぐるみを着たおじさんに見える」という構想を聞かされた池松さんは、当初「酔っぱらっているのか？ふざけているのか？」と率直な印象を抱いたと言います。しかし、翌日コインランドリーで渡された脚本を読み、「僕でよければぜひ読ませてください。嘘だと思っていました、ごめんなさい」と即答。池松さんは、「オダギリさんの監督作品に望んで出られるものではないので、この機会に飛び込んでみたい」と当時の熱い決意を語り、本作への参加がいかに特別な機会であったかを強調しました。
結論：奇想天外な世界観と制作者の情熱が紡ぐ物語
今回の特別上映イベントでは、『THE オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ MOVIE』の制作背景にあるオダギリジョー監督の深い洞察と、池松壮亮さんの作品への共感が深く語られました。公開直後の動員数が上映スケジュールに大きく影響するという監督のメッセージは、作品を支えるファンの力を再認識させるものです。奇妙で魅力的な本作が、より多くの観客に届くことを期待します。
