株主優待を活用した投資術で知られる投資家・桐谷広人氏(75)が自身のX(旧Twitter)を更新し、高利回り投資プロジェクトに対する警鐘を鳴らしました。低金利時代において「リスクなしの年利7%はあり得ない」と明確に忠告し、安易な投資への注意を呼びかけています。
株主優待投資家・桐谷広人氏が年利7%の高利回り投資に警鐘を鳴らす様子
2000億円超集めた「年利7%プロジェクト」への警鐘
桐谷氏はXの投稿で、「年利7%を謳って2000億円以上を集めたプロジェクト」が、すでに週刊誌やテレビ番組「モーニングサテライト」などで取り上げられていることに言及しました。この巨額の資金が集まったことに対し、その背景にあるリスクを指摘しています。投資を検討している人々にとって、このようなプロジェクトは非常に魅力的に映る一方で、その実態を深く見極める必要性を示唆しています。
低金利時代における高利回りの危険性
桐谷氏は、現在の低金利環境と過去の金融情勢を比較し、高利回り投資の危険性を説いています。バブル期には郵便貯金で年利8%という時代もありましたが、現在は状況が大きく異なります。彼は、かつて年利6%を謳って多くの被害者を出した「オレンジ共済」の詐欺事件を例に挙げ、「今、リスクなしの7%はあり得ません」と断言。金融詐欺の温床となりやすい「高利回り」「元本保証」といった甘い誘い文句に、冷静な判断を促しています。
桐谷広人氏の豊富な投資経験と信頼性
将棋の元プロ棋士という異色の経歴を持つ桐谷氏は、57歳で引退後、1984年のバブル絶頂期から株式投資を開始しました。バブル崩壊、ITバブル、リーマンショックなど、数々の相場の浮き沈みを経験し、現在は株主優待と配当だけで生計を立てるベテラン投資家として知られています。その資産は5億円超とされ、長年の経験と実績に裏打ちされた彼の警鐘は、多くの個人投資家にとって貴重な教訓となります。
桐谷氏の今回の注意喚起は、市場に蔓延する不確かな投資話に対する重要な警告です。安易な高利回り投資に飛び込む前に、その内容を徹底的に調査し、自身の資産運用リスクを適切に管理することが求められます。
参考文献:
- ORICON NEWS (2025年9月4日). 桐谷広人氏、年利7%謳い2000億円集めたプロジェクトに「リスクなしはあり得ない」注意喚起. Yahoo!ニュース. https://news.yahoo.co.jp/articles/a1ed7213d45086e8ba3b8e1abc930b05d526f752