六代目山口組と住吉会、極秘「兄弟盃」の動きか?稲川会が仲介

分裂抗争終結以降、組織刷新を続ける六代目山口組が、新たな動きを見せています。親戚・友好団体との関係強化に努める中、国内第二位の規模を誇る住吉会との間で、水面下での不穏な動きが観測され、関係者の間で緊張が走っています。この背景には、特定の最高幹部間の「盃」(兄弟の契り)の噂が浮上しており、その仲介役として稲川会が関与している可能性が指摘されています。

揺れる山口組と住吉会の関係:水面下で進む動き

事の発端は10月30日、六代目山口組の竹内照明若頭が、東京・六本木にある稲川会本部会館を訪問し、内堀和也会長と面会したことです。実話誌記者は、「竹内若頭と内堀会長は兄弟盃を交わしており、組織を超えた信頼関係がある。そのため、電話一本で済むような内容であれば、わざわざ人目につく本部へ出向く必要はないはずだ。何かよほど大きな相談事があったに違いない。集まったメディアや警察関係者も首を傾げていたと聞いている」と語っています。

六代目山口組の司忍組長と稲川会の内堀和也会長六代目山口組の司忍組長と稲川会の内堀和也会長

この面会に前後して、暴力団関係者やメディアの間では、六代目山口組の名門組織・山健組を率いる中田浩司若頭補佐と、住吉会の小坂聡会長代行が盃を交わすという真偽不明の情報が広まりました。この「盃」情報は、まさに業界を驚愕させるものでした。近年、六代目山口組と住吉会は稲川会を交えたトップ3者会談を行うなど、表面上は良好な関係を築いているように見えます。しかし、2000年代には抗争を起こした経緯もあり、全く遺恨がないとは言えない状況です。実際、六代目山口組の親睦・友好団体に住吉会は含まれていません。しかし、警察による厳しい規制や構成員数の減少が進む昨今の暴力団社会において、組織間の協力は不可欠となっています。そのため、山口組と住吉会の最高幹部同士が盃を結ぶとすれば、それは極めて重大な出来事と言えるでしょう。

盃の仲介役か?稲川会の役割と業界のルール

10月30日の竹内若頭の稲川会訪問の裏には、この「盃」の件が関連していたと見られています。警察関係者は次のように推測しています。「暴力団の盃には、その儀式を見届ける『取持ち人』が必要です。取持ち人は誰でも良いわけではなく、盃を交わす二人と同格以上の者が務めるというのが業界のルールです。六代目山口組側は執行部(若頭や若頭補佐らで構成され、組織運営を担う)、住吉会側は会長代行という肩書きであるため、竹内若頭は気心の知れた稲川会の内堀会長にその役割を依頼しに行ったのではないか」。

もしこの情報が事実であれば、稲川会の内堀会長が、六代目山口組と住吉会という国内二大組織間の関係を左右する重要な仲介役を担ったことになります。これは、今後の暴力団社会の勢力図に大きな影響を与える可能性を秘めた、緊迫した動きと言えるでしょう。

参考文献: