2025年9月9日(火)放送の『開運!なんでも鑑定団』に、太平洋戦争の戦火で失われたと長らく信じられてきた「幻の小城隕石」が登場し、日本中に衝撃を与えます。この歴史的なお宝の再発見は、専門家だけでなく、番組視聴者にも深い感動と興奮をもたらすことでしょう。佐賀県小城市に落下したと伝わるこの貴重な天外の石が、どのようにして現代に姿を現したのか、その謎が今、解き明かされます。
戦火を乗り越え祖父から孫へ:小城隕石発見の経緯
今回の依頼人は兵庫県芦屋市に住む男性です。彼の語るお宝は、まさにこの世には存在しないとまで言われていた「幻の小城隕石」。渋谷区松濤に居を構えていた陶磁器コレクターの祖父が残した多数の品々の中から、この神秘的な石が見つかりました。15年前に父親から受け継ぎ、独自に調査を進める中で、太平洋戦争中の空襲で消失したとされる隕石が「ひょっとするとこれかもしれない」と直感したといいます。しかし、付属する資料の多さとその専門性から、個人での総合的な調査は困難を極め、「もう『なんでも鑑定団』に頼るしかない」との思いで番組に鑑定を依頼しました。この石が持つ歴史的重みと、それにまつわる家族の物語が、鑑定への期待を一層高めています。
江戸時代から続く奇跡の石:小城隕石の知られざる歴史
小城隕石は、江戸時代の1741年、現在の佐賀県小城市に落下したと記録されている4つの隕石群の一つです。当時の小城藩によって回収され、そのうちの小さな2つはその後記録が途絶え、所在不明となりました。残りの2つについては、明治時代に工部大学校で教鞭を執っていたイギリス人化学者、エドワード・ダイヴァース氏が詳細な成分分析を実施し、それぞれ重さ5.6キロと4.6キロという記録を残しています。4.6キロの隕石はイギリスの大英自然史博物館に寄贈され、現在も貴重な収蔵品として公開されています。しかし、もう一方の5.6キロの隕石は、東京の鍋島家が保管していましたが、太平洋戦争の空襲によって鍋島邸が被災し、その所在が不明となって以来、「戦災で消失した」とされてきました。
驚愕の再会:鑑定士も震えた5.64キロの真実
依頼品である隕石の重さを精密に量ってみると、その重さは驚くべきことに5.64キログラムでした。これは、エドワード・ダイヴァース氏の論文に記載された5.6キログラムとほぼ完全に一致する数値です。この事実に、鑑定士は「震えが来ましたね」と感嘆の声を上げ、MCの今田耕司さんも「ザワッとくる…」と、その歴史的発見に驚きを隠せない様子でした。宇宙からの使者である隕石が、数百年、そして戦争の惨禍を乗り越えて、現代にその姿を現した奇跡が、スタジオの緊張感を一気に高めます。
鑑定結果に驚きを隠せない今田耕司氏の様子
歴史を物語る付属資料:井上馨書簡の衝撃
さらに、この依頼品である小城隕石には、その信憑性を裏付けるかのような貴重な付属資料が添えられていました。大英自然史博物館に隕石が送られた際の返礼品と思われる、1869年にスウェーデンに落下したヘスル隕石の一部。そして、複数にわたる文書の中には、「外務省」と印字された便箋に書かれたものや、小城藩主であった「鍋島直虎」宛てに、当時の外務卿「井上馨」が送ったと思われる書簡までが含まれていました。この事実に、福澤朗さんは「井上馨ですか」と驚きを隠さず、菅井友香さんは「これだけ資料が残っているということは、この隕石は守られてきたんだろうなということで、これは本物じゃないか」と、本物であることへの期待を寄せました。間近で隕石を見た今田耕司さんは、「普通の石には見えない。宇宙から来た感しかないです!」と、その存在感に圧倒された様子で語りました。
鑑定額にスタジオ絶叫!歴史的価値の重み
鑑定額がカウンターに表示されると、スタジオからは一斉に悲鳴が上がりました。その衝撃的な鑑定結果を受け、今田耕司さんは「(鑑定士の)興奮が伝わってきます」と、その場に立ち会えたことの感動を表現。依頼人も「これが何か分かればホッとするかと思ったんですけど、逆に緊張しています」と語り、世紀の発見に立ち会うことの重みと興奮が入り混じった心情を明かしました。小城隕石が持つ計り知れない歴史的、科学的価値が、その鑑定額を通じて改めて浮き彫りになりました。
同時登場!林武の油絵と南方熊楠の手紙
この特別なエピソードでは、小城隕石以外にも注目のお宝が登場します。元の持ち主が2500万円で購入したものを格安で手に入れたという「林武の油絵」や、バブリーダンスの生みの親として知られる振付師のakaneさんとダンスグループ・アバンギャルディが鑑定依頼した、世界的な博物学者「南方熊楠のハガキと手紙」も併せて紹介されます。多岐にわたるジャンルの貴重な品々が、視聴者を魅了することでしょう。
今回の「幻の小城隕石」の再発見は、戦後80年という節目に、戦争で失われたと思われていた貴重な歴史的お宝が奇跡的に姿を現したという、まさに歴史的な出来事です。空襲で家々が焼かれる中で、後世に貴重なお宝を受け継ごうとした先人たちの強い想いが、この大発見の影にあることは間違いありません。驚きと感動が交錯する歴史的発見の瞬間を、ぜひ番組でご覧いただき、文化財保護と平和への願いを改めて心に刻む機会となることを願います。
[Source link ](https://news.yahoo.co.jp/articles/21364cc6078bdccb8602a8b2f2261b308b96f695)