韓国法務省は20日、南西部・光州の刑務所跡地から約40人分の身元不明の遺骨が見つかったと明らかにした。1980年に、民主化を求めた市民らに軍が発砲するなどして160人以上が殺害された光州事件の犠牲者が含まれている可能性があり、法務省が確認を進めている。
法務省は体験型教育施設の建設のため、今月16日から跡地内の共同墓地があった場所を掘削していた。共同墓地には無縁仏が埋葬されていたが、聯合ニュースによると通常は無縁仏でも身元を示す標識があるという。DNA型鑑定などで身元の特定作業を進める。
光州事件の当時、刑務所は、民主化運動を弾圧するため全斗煥・国軍保安司令官(後の大統領)が投入した戒厳軍の拠点だった。現在も行方不明の人がおり、刑務所で拷問を受け死亡した人の遺体が周辺に隠蔽された可能性も指摘されている。(共同)