辺野古埋め立て工期10年 政府、当初見積もりを修正 





米軍普天間飛行場の移設先として、埋め立てが進む沖縄県名護市辺野古の沿岸部

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐり、政府は埋め立て工期の見通しを当初の5年から10年と修正することが22日、分かった。埋め立て区域で見つかった軟弱地盤改良工事が必要となったことなどが理由。これに伴い、移設費も当初見通しの3500億円から倍以上に膨らむ。複数の政府関係者が明らかにした。

 防衛省の有識者会議「技術検討会」が25日の会合で、新たな工期の見通しを明らかにする予定。工法の見直しや県の姿勢により、10年の工期が延長したり短縮したりすることもあるという。移設費には活動家の工事妨害を防ぐための警備費なども含まれており、工事を取り巻く環境が変化することで金額も変動する。

 政府は技術検討会の検証結果を踏まえ、今年度中にも県に地盤改良工事のための設計変更を申請する方針。県はこれを許可しない構えで、法廷闘争に持ち込まれる公算が大きい。

 日米両政府は平成25年に埋め立て工事は5年、滑走路を含む関連施設整備は3年かかるとしていた。関連施設整備は埋め立て工事と並行して行う部分もあるが、「2022年度またはその後」とされていた普天間飛行場の返還時期は30年代にずれ込む見通しだ。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は22日、訪問先の那覇市で、記者団に「現時点で(工期など)内容についてお答えするのは困難だ。できるだけ早く変更承認申請を行うべく沖縄防衛局が検討を進めている」と述べた。



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